ミス慶應コンテストを主催する慶応義塾大学の学生団体「広告学研究会」の男性学生らが、10代の女子学生に集団で性的暴行を加えた疑いがあるとして、神奈川県警が捜査している。広告学研究会は、未成年者に飲酒をさせたなどとして、大学から今月4日、解散を命じられている。朝日新聞などが伝えた。
同紙が捜査関係者の話として伝えたところによると、神奈川県葉山町にある合宿施設で、広告学研究会の男子学生らが、10代の女子学生に集団で性的暴行を加えた疑いが持たれている。FNNによると、女子学生は酒を飲まされ、酩酊(めいてい)状態で暴行を受けたという。女子学生が9月上旬、県警に相談していた。
慶応義塾大学は、同じ合宿施設で9月2日に行われた懇親会で、複数の未成年の学生に飲酒をさせていたとして、広告学研究会に解散を命じていた。女子学生から性的被害についても相談を受けており、男子学生らから複数回事情を聴いていたというが、「性的暴行などの事件性は確認できなかった」としているという。
慶応義塾大学は12日、公式サイトに「『広告学研究会』の解散命令に関わる一部報道について」とする文書を掲載。「今回の解散処分にあたっては、複数回にわたり関係者に事情聴取を行う等、大学として可能な限りの調査を行いましたが、報道されているような事件性を確認するには至りませんでした」と説明している。
また、「もとより、捜査権限を有しない大学の調査には一定の限界があります。一部報道にあるような違法行為に関しては、捜査権限のある警察等において解明されるべきであると考えます。大学としては自ら事件性を確認できない事案を公表することはできず、したがって、一部報道されているような情報の『隠蔽』の意図も事実もありません。なお、事件性が確認されるような場合には、捜査等の推移を見守りつつ、厳正な対処を行うというのが、従来からの慶應義塾の方針です」としている。