オウム真理教から改称した宗教団体「アレフ」の信者2人が2日、今年3月に公安調査庁が行ったアレフの横浜道場(横浜市神奈川区新町)への立ち入り検査を妨害したとして、団体規制法違反容疑で逮捕された。朝日新聞などが伝えた。
同紙によると、逮捕されたのは、いずれもアレフの信者で職業不詳の斉藤亜紀(36)=同=と、無職の茂川順一(43)=同市南区宮元町1丁目=の両容疑者。斎藤容疑者は「弁護士が来てから話す」と話し、黙秘しているが、茂川容疑者は容疑を認めているという。時事通信によると、斉藤容疑者は出家信者。
公安調査庁は3月2日、アレフの横浜道場の立ち入り検査を実施したが、その際、斉藤容疑者が書類数十枚を茂川容疑者のリュックサックに入れて隠し、検査を妨害した疑いが持たれている。産経新聞によると、同庁の職員が気付き、検査中にリュックサックの中から書類を見つけた。同庁が7月12日、神奈川県警に告発し、県警が2人を逮捕した。
日本テレビによると、県警は2人を逮捕するとともに、アレフの横浜道場を家宅捜索している。オウム真理教の教祖である松本智津夫(通称・麻原彰晃)死刑囚(61)の写真を飾るなど、アレフが現在も松本死刑囚の影響下にあるとみて、実態解明を進める方針。
ホームページによると、アレフは現在、東京、大阪、横浜、名古屋、福岡、京都、水戸、四国、札幌の9カ所に「道場」を所有している。3つの道場については住所が公開されているが、6つの道場については、住所の一部だけか、連絡先の電話番号のみが公開されている。