日本航空(JAL)の巽(たつみ)創一副操縦士(42)=神奈川県鎌倉市=が27日夜、金沢市で同乗予定だった男性機長(49)と駆け付けた警察官を殴り、現行犯逮捕された。この影響で、28日朝発の小松発羽田行きの1便が欠航した。産経新聞などが伝えた。
同紙などによると、巽容疑者は27日夜、機長と金沢市内で酒を飲んだ後、宿泊先のホテルの前で機長を殴った。目撃した通行人が警察に通報。巽容疑者は駆け付けた警察官も殴ったため、同日午後10時15分ごろ、公務執行妨害容疑で現行犯逮捕された。巽容疑者は、「酒を飲んでいたのでよく覚えていない」と話しているという。
巽容疑者は石川県警金沢中署に留置され、代替パイロットも手配できなかったため、28日午前7時35分発の小松発羽田行きJAL182便が欠航した。この便には、81人が搭乗予定だったが、他社便や後発便に乗り換えるなどしたという。毎日新聞によると、機長も警察から事情聴取を受け、乗務できない状況だった。
テレビ朝日によると、JALは「ご利用予定のお客様などにご迷惑をお掛けし、深くおわび申し上げます」「副操縦士については厳正に対処します」とコメントしている。
一方、両紙によると、JALの社内規定では、パイロットは出発の12時間前から飲酒が禁止されている。JALは、巽容疑者と機長が規定に違反した可能性もあるとし、確認を進めているという。