
夢工房が運営する保育園のページ
姫路保育園(兵庫県姫路市)などの保育園や特別養護老人ホームなどを運営する社会福祉法人「夢工房」(同県芦屋市)で、運営費約2750万円が不正流用されていた疑いがあることが判明した。夢工房の男性理事長(57)の親族らに、勤務実態がないにもかかわらず給与が支払われるなどしていたという。朝日新聞などが伝えた。
同紙によると、理事長の母親は勤務実態がなかったが、姫路保育園の園長として、2014年度に給与約1000万円を受給。また、理事長の義母は、姫路保育園の分園の事務員として、10年4月〜15年8月の約5年間にわたり、給与約1200万円を不正に受け取っていた疑いが持たれている。
この他、産経新聞によると、理事長の長女宅の家具などの購入代金約170万円を、姫路保育園の備品購入代金とするなどしていたという。
両紙によると、昨年8月、姫路市の定期監査で問題が発覚し、兵庫県も先月、特別監査を実施。県は今月、夢工房に対し、第三者委員会を設置して実態を調査するよう命じた。
毎日放送によると、理事長は県の調査に対し、事実関係についてはほぼ認めているが、自身の関与は否定しているという。夢工房は、「第三者委の調査が始まるので、現時点で具体的なことは答えられない」(産経新聞)、「第三者委の調査に全面的に協力する」(朝日新聞)とコメントしている。
夢工房のホームページによると、夢工房は全国6都道府県で計21の保育園を運営。今月には沖縄県で新たな保育園が開園する予定だという。一方、朝日新聞によると、14年度は国や自治体から補助金約20億円を受け取っており、このうち姫路市からの補助金約1050万円については、理事長の母親の架空勤務によって、不正に得た疑いが持たれている。