教皇フランシスコは、カトリック教会において女性が助祭として叙階されるべきかを研究することを示唆した。
世界中の女子修道会の総長約千人が出席して行われた会議に出席した教皇フランシスコは、出席者に、助祭、司祭、司教からなる聖職位階の第1段階である助祭に女性が叙階されるべきかを研究する公的な委員会を設置する予定だと述べた。
ニュースサイト「ナショナル・カトリック・レポーター(NCR)」は、3年ごとに開かれる国際女子修道女会総長連合(IUSG)の会議での四つの質問に対する教皇の回答を報じた。この中で教皇フランシスコは女性助祭の問題を研究するための委員会を設立することについて、「教会にとって、この点を明白にすることは良いことでしょう。私は賛成します」と述べ、「この問題を明確にする委員会を持つことは、私にとっても有用に思われます」と話した。
女性助祭は男性助祭と同様、聖体拝領と告解を聞くことを除く、司祭ができることのほとんどができるとみられる。既婚男性は助祭職に叙階されることができる。
以前の教皇たちは皆、女性の叙階に強く反対してきた。自身を「一つの、聖なる、普遍的な、使徒的な教会」と位置付ける英国国教会は、1992年に聖シノドが女性を叙任することを投票で決定したことで、ローマから批判された。
教皇フランシスコは、教会で女性がリーダーシップを発揮するのを見たいという望みを語っているが、現在に至るまでそれが現実となるための行動はほとんどなされていない。
著名なアイルランドの歌手シネイド・オコナーは、カトリック教会外の司教から司祭として叙階された多くの女性の1人であり、結果として自動的に破門された。
「ウィメンズ・オーディネーション・ワールドワイド」(WOW)と共に、6月にローマの神学者との円卓会議を計画し、また行動の日と世界中の徹夜祈祷会を企画している「カトリック・ウィメンズ・オーディネーション」(CWO)のパット・ブラウン氏は、取材に対し、「私たちは、このことをもたらした女性宗教者のチャレンジを歓迎します。彼(教皇フランシスコ)がこの地域ですでになされてきた働きについてほとんど知らないように見受けられるのを気の毒に思います。私たちはこの進歩を歓迎し、叙階の秘蹟の完全な平等の実現につながることを期待します」と述べた。