カンタベリー大主教は、世界各国のアングリカン・コミュニオンの指導者が米国聖公会に課した「結論」は「完全に遂行された」と宣言した。ザンビアのルサカで開催されたアングリカン諮問協議会(ACC)の今月の会議の後、フェイスブックに投稿した。
ウガンダとナイジェリアの二つの地域は、米国聖公会からの代表が出席していることを理由にボイコットした。しかし、代表の出席は合法的であり、出席する権利があった。
ウェルビー大主教は、首座主教会議の決定は「明白に」支持され、受け入れられたと述べた。「米国聖公会のメンバーは誰も、ACCや常任委員会の委員となっていません。首座主教会議での結論は、完全に遂行されました」とウェルビー大主教はつづった。
アングリカン諮問協議会は、米国聖公会が同性婚を支持する決定をしたことを受け、アングリカン・コミュニオンへの参加に制限を設ける首座主教会議の決定を支持する決議案を満場一致で採択した。
ルサカを出発する準備中にアングリカン・コミュニオン・ニュース・サービス(ACNS)に対して語る中で、ウェルビー大主教は決議を歓迎した。「決議は、首座主教会議の結論を明白に支持し、受け入れています」
先週の協議会への報告の中で、ウェルビー大主教は代表たちに、首座主教会議は各地域に対して法的な権威を持たないと伝えた。
カンタベリー大主教は、アングリカン・コミュニオン内での課題は常に、合意に至る過程の中で受け入れられたり拒否されたりしてきたと語った。「故に、1920年の避妊をめぐる課題、ランベス宮殿における1930年と1948年の離婚の問題は当時、コミュニオンの一致を脅かすものと見られていました。私たちは以前にも同様な経験をしていたのです。そして、それらの課題は、今日の性の問題のように深刻だと見なされていました。受容は両面の道があります。過去に信徒の代表性を受け入れようとする強い圧力があったにもかかわらず、信徒の代表性を否定するコンセンサスができています。受容のプロセスは非公式に、また関係性の中で、それを受け入れない方向に進みました」
同性婚を認めるよう教会規定の変更を決定した米国聖公会に対する結論の概要については、「管理的な役割と代表性に一時的な規制があります。首座主教会議は、米国聖公会が協議や政策についての決定に関与しない期間を3年間設けることにしました。米国聖公会は発言をすることができますが、投票するべきではありませんし、他宗教や他教派との関係における体外的な役割をコミュニオンの代表として果たすべきではありません」と説明した。
コネチカット主教のイアン・ダグラス氏は、協議会議長のポストに立候補するものと見られていたが、先週立候補しないことを発表した。彼は、「将来において新しい方法でアングリカン・コミュニオンに仕え続けられるよう祈る一方、ACCの議長職に今回は立候補しないことによって、アングリカン・コミュニオンとして一致して共に歩むことを最も促進できると信じています。それが私の最も優先することで、最も大きい希望と祈りです」と述べた。
ルサカでの会議に出席した米国聖公会の3人の代表もまた、自身の所属教会に宛てた手紙の中で、「このACCの会議が、米国聖公会の会員としての私たちの参加を制限しようとする1月の首座主教会議の影響で開かれたことから、私たちは皆さんに、会議に全て出席できたこと、また他のACCのメンバーに温かく歓迎され、受け入れられたことを確約します」と書いた。