8.霊の世界が見える
私がイエスさまに出会ったのは,使徒パウロがダマスコの途上でイエスさまに出会ったと同じように、きわめて劇的な体験でした。そのせいか、私には時々霊の世界が見えるようになりました。たとえば、いくつかのキリスト教会では、礼拝堂の中にサタン(悪魔の頭)と悪霊どもがたくさんいるのが見えるのです。悪霊どもは牧師をそそのかして聖書の真意に反することを説教(律法的な説教を含む)させたり、信徒たちに働いて、正当な理由もないのに悪意をもって牧師やほかの信徒の悪口を言わせたりしています。その結果、さまざまなトラブルが教会の中で起きてしまいます。
サタンの子分である悪霊たちの顔は、醜悪で怖い表情をしています。でも、サタンの顔は決して醜悪ではありません。むしろ、ふだんは非常に美しい表情をしています。時には凶悪な顔つきになったり、場面に応じてさまざまな表情をすることができます。ですから、私たちは、簡単に誘惑され、だまされ、脅され、サタンのとりこにされてしまうのです。
日本留学中に、久しぶりに母に会うために韓国に帰国しました。いつも慈愛に満ちていた母は、私にとって最も敬愛する人でした。ところが二人で話しているうちに、外面は柔和な顔つきの母が、実はまるで別人のように引き釣ってゆがんだ醜い顔をしているのが見えました。「これが本当の母の姿なのか」と気がつき、恐ろしくなってしまいました。
サタンや悪霊たちは、教会だけでなく、家庭、職場、学校、マスコミ、宗教団体、政府に至るまで、あらゆる場所で悪事を働いています。彼らは人間の肉眼では見えないために、まったく無防備のまま攻撃されていることが私たちにはわからないのです。
彼らは自分たちの正体がばれないために、必死になって人々の心に偽りの情報を入れ込んでいます。「神なんかいるもんか」「イエス・キリストはただの人にすぎない」「サタンとか悪霊も想像の産物だ。実在しないものを恐れたり警戒することほど愚かなことはない」。このような情報は、すべてサタンから来ているものです。
9.イエスの血の力と天使の助け
サタンや悪霊どもは、人々を地獄に落とすために、熱心に働いています。しかし、私たちには天使たちが味方として存在しているのです。天使とは神の子どもである私たちを守り導くために天から使わされている神の御使いです。子どものようなかわいい天使もいれば、戦士のような大きく強い天使もいます。神さまに必死に助けを叫び求めると、天使たちがやってきてサタンや悪霊どもを撃退してくれます。
韓国の教会ではいつも激しく祈っていますから、天使たちが一生懸命働いてくれてサタンの攻撃や誘惑から守られています。でも、日本の教会ではあまり祈らないので、天使たちは何もすることがなく失業しているのではないでしょうか。その結果、サタンや悪霊どものしたい放題に痛めつけられているのではないかと思います。
サタンや悪霊どもに対抗する最強の武器は、「イエスの血による祈り」です。あの十字架の上で流されたイエスの血潮は、神のいのちと神の権威を象徴しています。「鴨居に子羊の血が塗られた家には、滅ぼす者が入り込めず、通り過ぎていった」と聖書に書かれているように、祈りによって神の子羊なるイエスの血が塗られている人や場所には、サタンや悪霊は恐れおののいて近づくことができないのです。血を見たら誰でもぞっとするほど怖くなるのと同じです。
私は誰かと面会する前は必ず、その人と面会場所の両方にイエスの血が塗られるように祈ります。そうすると、サタンや悪霊が邪魔できませんから、会談が有益にかつスムースに導かれるのです。忙しさにかまけて祈って行かないと、話がぎくしゃくしたり、無駄に終わることが多いのです。
10.日本のみなさまへ
私はこのほかたくさんの神の奇蹟の体験をしています。その体験の一部を韓国で本にして出版しました。この本を読んだ韓国最大の教会の一つであるオンヌリ教会から招かれて、何千、何万という教会員の方々の前で、自分ことを証言することになりました。オンヌリ教会は、日本に福音を伝えるために、昨年「ラブソナタ」の日本縦断伝道を敢行した教会です。
私は日本に10年も滞在して日本のみなさまに大変お世話になりました。日本滞在中にイエス・キリストに出会ったことは、私の人生最高の恵みです。もし私が日本に留学しなかったら、仏教徒韓国人の非常に強い家族の絆に縛られて、イエス・キリストを信じることはなかったかも知れません。その意味でも、私は日本のみなさまにキリストの福音を伝える特別な使命を感じています。
世界に類を見ないほどの長期政治的安定と飛躍的な経済的発展を成し遂げたにもかかわらず、日本中に「うつ」が蔓延し、多くの自殺者が出ている最大の要因は、サタンと悪霊どもの仕業について日本人がまったく無知である(言い換えれば、無知にされている)ことにあると思います。これらは霊の次元で起こっている事柄ですから、医療の充実や社会制度の改革といった外側の対処方法では決して解決できないのです。
私の心からの願いは、「私の証言によって一人でも多くの日本の方々がイエス・キリストを信じて、神の永遠のいのちを受けてほしい」ということです。そして、「この世において、輝く勝利の人生を歩んでほしい」ということです。「宇宙万物の創造主なる神」、「イエス・キリスト」、「聖霊」、「天使」、「サタン」、「悪霊」、「天国と地獄」が、聖書に書かれている通りに本当に実在することを、なんとしても知っていただきたいのです。ですから、自分のいのちを懸けても、このすばらしい福音を日本のみなさまに伝えていきたいと願っています。