イスラム教を国教とするマレーシアで神学校を設立し、アジア各国で数千、数万人規模の大集会を開催する伝道者レイモンド・ムーイ氏の来日セミナーが25日、東京都中央区の日本橋公会堂ホールで始まった。ムーイ氏は「神の言葉に力がある」「御言葉を認めるなら奇跡が起こる」「神にできないことはない」と聖書の御言葉を伝えた。そしてムーイ氏がイエス・キリストの御名によって病の癒しを祈ると、4年間もリウマチに苦しんで杖で会場まできた女性が癒され、杖なしで舞台を走り回るようになり、アスベストを吸って呼吸困難を患っていた男性が癒され、思いきり深呼吸できるようになった。その他にも集会中に神の癒しを体験した多くの参加者が、集会後にその奇跡を舞台で証しした。
ムーイ氏は講演で、「神の御言葉は決して変わることがない」と強調した。
「草は枯れ、花はしぼむ。だが、私たちの神のことばは永遠に立つ。」(イザヤ40:8)
私たちは神の言葉をどのようなものとして受け止めているのか。ムーイ氏は、「神こそが私を満たしてくださる方、悲しみを喜びに変えて下さる方、愛は耐えることがなく、その知識は私の考えの枠をはるかに超えるもの、彼に信頼する者は失望させられることはない」ことを知ることが、私たちの人生の不安や恐れに打ち勝つ方法だと説いた。人の語る言葉に本当の力はない。しかし、「神の言葉は永遠に立つ」。
「信仰によって、私たちは、この世界が神のことばで造られたことを悟り、したがって、見えるものが目に見えるものからできたのではないことを悟るのです。」(ヘブル11:3)
この世界は、神の言葉によって造られた。神は天地万物の創造者である。神の口からその言葉が出るや否や、それは事実となる。
「神の言葉がどれだけ力強いか」、ムーイ氏は力強く語った。現代の多くのクリスチャンは、あまりにも神の言葉に自らの権威を委ねることができていないのではないか。神が毎日の生活の中でも私たちを助けてくださることを知らない。神の言葉ではなく、人の言葉に力を委ねてしまう。自分を不幸にするものに自らの権威を委ねてしまっている。
旧約の時代に神の民は、神が語られたにもかかわらず、その言葉を聞こうとはしなかった。そのために40年間も荒野をさまよった。神の言葉を聞いた人が、自らが従うべき権威を神の言葉ではなく、他の悪いものに委ねてしまったのである。
ムーイ氏は、「あなた自身が(神に)委ねない限り、何も起こらない。あなたの力を神に委ねるとき、神の力があなたに働く」と説いた。
人は時として「なぜこんなことが私に起こるのか」という逆境に立たされる。しかし、神は私たちに害を加えようとされているのではない。逆に神はその試練を用いて、私たちの信仰をより偉大なものに、私たちをより成長させてくださる。「この問題、試練がなければ、今ある私はここにいない」という体験を与えられるために。
「遠い大昔の事を思い出せ。わたしが神である。ほかにはいない。わたしのような神はいない。わたしは、終わりの事を初めから告げ、まだなされていない事を昔から告げ、『わたしのはかりごとは成就し、わたしの望む事をすべて成し遂げる。』と言う。」(イザヤ46:9〜10)
本当の神の力は、この世のすべての力に勝る。ムーイ氏は、「神があなたに語られたことは必ず実現する」「すべての神のわざは、神の言葉を伝えるところから始まる」と語った。
「信仰は望んでいる事がらを保証し、目に見えないものを確信させるものです。」(ヘブル11:1)
神は常に行動され、事を成すお方である。ムーイ氏は、「信じることによって、神の栄光の現れを見ることができる」と強調した。
「からだのあかりは、あなたの目です。目が健全なら、あなたの全身も明るいが、しかし、目が悪いと、からだも暗くなります。だから、あなたのうちの光が、暗やみにならないように、気をつけなさい。もし、あなたの全身が明るくて何の暗い部分もないなら、その全身はちょうどあかりが輝いて、あなたを照らすときのように明るく輝きます。」(ルカ11:34〜36)
ムーイ氏は、「あなたの目は、あなたの人生に光を照らすものに向けられているか」と問いかけた。真の光は、私たちの心から暗闇を追い出す。私たちは一体何を人生に迎えようとしているのか。見るものによって私たちに疑いや恐れが入ってくる。闇が入ることを許せば、すべてが暗闇に満たされてしまう。周りのすべてがいやになってしまう。「闇ではなく、光が満ちるように気をつけなさい」
「主はみことばを送って彼らをいやし、その滅びの穴から彼らを助け出された。」(詩篇107:20)
主はご自身の御言葉を私たちに送ってくださる。神ご自身が語られるこの言葉には、力がある。ムーイ氏は、「病んでいるから人生がだめになる必要はない。神が助け出してくださる。あなたの病を癒してくださる」と語りかけた。
「神は人間ではなく、偽りを言うことがない。人の子ではなく、悔いることがない。神は言われたことを、なさらないだろうか。約束されたことを成し遂げられないだろうか。」(民数記23:19)
「これはあなたへの質問」とムーイ氏は聴衆に問いかけた。「あなたの心の答えがあなたの身に起こることを決定付ける。あなたが答えを持つなら、語られたことは成し遂げられる。神の言葉はすでに語られている。神は私たちを癒してくださる。神の言葉が癒しをもたらす。神が語られた通りのことが起こる」
最後にムーイ氏は、「あなたが神の言葉に力を委ねないと、待ち続けることになる」「御言葉を認めるなら奇跡が起こる」「神にできないことはない」「どんな状況に置かれていても、神があなたを引き上げる」と呼びかけた。
御言葉を伝えた後、ムーイ氏はイエス・キリストの御名によってあらゆる病の癒しを祈った。すると、4年間リウマチに苦しみ、手も握れず足も思うように動かせなかった女性が、会場に来るまで自分が使っていた杖を置いて舞台に上がり、手を自由に動かしただけでなく、なんと舞台上を自由に走り回ったのである。また、3カ月も腰痛に苦しんでいた女性が集会中に癒され、腰の痛みが完全になくなった。
さらに、腰痛や足の関節の痛みなどでしゃがむことにも困難を覚えていた男性が癒され、腰にあった重い感覚がなくなり、自由にしゃがむことができるようになった。集会に来る前は神の癒しに疑いを持っていたこの男性は、舞台で驚きを隠せず「本当に素晴らしい」と癒し主である神を賛美していた。
他にも、アスベストの影響で呼吸に困難を覚えていた男性が癒され、思いきり深呼吸ができるようになり、首も回すことのできなかった女性の辛い肩の痛みが祈りの最中に完全に癒されるなど、神の癒しの奇跡が続出した。