あなたがたは、初めから聞いたことを、自分たちのうちにとどまらせなさい。もし初めから聞いたことがとどまっているなら、あなたがたも御子および御父のうちにとどまるのです。・・・あなたがたのばあいは、キリストから受けた注ぎの油があなたがたのうちにとどまっています。それで、だれからも教えを受ける必要がありません。彼の油がすべてのことについてあなたがたを教えるように、−その教えは真理であって偽りではありません。・・・(?ヨハネ2章24節〜29節)
ミスタードーナツで売られていた肉まんの中に、日本では認められていない添加物が入っていたため大損害を会社に与えたとして、株主が役員たちを訴えた裁判の判決が出ました。十数名の役員に53億円の賠償金、特に主犯格の2人には、合計40億円ほどの請求がされていました。いくら有名な企業の役員でも、日本の給料では払える金額ではありません。
最近、世の中が大きな仕掛けで動き、豊かさを享受できる分、失敗したり間違いが起こると、その不幸や悲惨な度合いもひどく、ちょっとしたことで全てを失ってしまうのです。
一方で、スケートの高橋選手も浅田選手も、世界選手権で金メダル獲得という明確な目標を持ち、今回の四大陸選手権でも優勝しました。
この世の悪い流れの中にあっても、私たちはイエスに結び付く者として、大きな祝福を与えられることを明確に目指しましょう。信仰を働かせることが恵まれるための秘訣です。その信仰の働かせ方を学んでおきましょう。
私たちは弱い者ですが、共にいて下さる神の力によって世に勝つ勝利者となることができるのです。キーワードは、とどまるということです。
1.初めの愛、信仰の原点をいつも忘れない
イエス・キリストにとどまり神の恵みにとどまるためには、初めから聞いたことを心の中にとどまらせ、それを受け止めることです。
私たちは、立派な人物になったり、時間を費やしたり、死ぬ間際まで待たなくても恵みをいただくことができるのです。神の愛は十分に初めから示されています。神は、私たちが滅びないために、救い主、御子イエス・キリストの命を十字架の上で捨て、その命によって罪深い私たちを罪から贖い救おうとされました。神は、あなたのことを御子イエス・キリストよりも愛して下さったのです。
あなたのクリスチャン生活の始まりには、この神の愛に触れて、私のような者でも愛され救われたという喜びが、心の中にはあったはず。常に喜びがあり、いつも祈ることができ感謝が溢れていたはずです。
何も目新しい真理や、教えを捜し求める必要はありません。少なくとも一生分に有り余る恵みは、既に私たちのためにキリストの愛によって与えられているのです。クリスチャンとしての当然のこの教え、約束をもう一度心の中に意識したいと思います。
2.聖霊の油注ぎをとどまらせる
イエスが与えて下さった注ぎの油、すなわち聖霊が私たちに与えられているのです。私たちは、いつもキリストから聖霊を注がれた一人一人であることを思い起こすことが大切です。
使徒行伝の2章では、キリストが天に昇られて聖霊が力強く弟子たちの内に注がれました。そして弟子たちの生き方は文字通り一変し、魂の奥底から変えられました。この同じ聖霊が、弟子たちの時代以来、私たちの内に注がれ続けているのです。
聖書には「聖霊によるのでなければ、だれも、『イエスは主です。』と言うことはできません。」(1コリント12:3)と書かれています。あなたが、イエスが私の主ですと告白するときに、それは、あなたの内側に聖霊が注がれている証拠なのです。
最近、力不足を感じたり信仰や愛が足りないと感じ、それを人間的な力で解決しようとしていませんか?力は人にではなく聖霊にあります。イエスさえ裏切ってしまった、あの弱い弟子たちが、本当に変えられて力に満たされ、世界中に福音を伝え、殉教の死の中でも堂々と喜びをもってその使命を全うした強さはどこにあったのでしょう。彼らはキリストからの注ぎの油、聖霊をいただいていたのです。私たちにも、クリスチャンに備えられている力の原因である聖霊が注がれていることを忘れてはなりません。
あなたの人生に、幸せになるためのノウハウが足りないわけではないのです。もっと勉強をしたり資格を取れば幸せになれるのではなく、キリストの愛はもう十分にあなたに対して注がれています。私たちが賛美をし、主イエス・キリストの御名によって祈るときに、私たちの力だけではなく聖霊の力がそこに働くのです。聖霊の力によって励まされて行動していく中に、神の御業は起こっていきます。
世に勝つ者とは誰でしょう。主イエスを神の御子と信じ受け入れた者ではありませんか。私たちは聖霊の力によって、日々力強く歩むことができます。
万代栄嗣(まんだい・えいじ)
松山福音センターの牧師として、全国各地、そして海外へと飛び回る多忙な毎日。そのなかでも宗教を超えた各種講演を積極的に行っている。国内では松山を中心に、福岡、鹿児島、東京、神戸、広島、高松にて主任牧師として活動中。キリスト教界のなかでも、新進気鋭の牧師・伝道者として、注目の的。各種講演会では、牧師としての人間観、ノイローゼのカウンセリングの経験、留学体験などを土台に、真に満足できる生き方の秘訣について、大胆に語り続けている。講演内容も、自己啓発、生きがい論、目標設定、人間関係など多岐にわたる。
また、自らがリーダー、そしてボーカルを務める『がんばるばんど』の活動を通し、人生に対する前向きで積極的な姿勢を歌によって伝え続け、幅広い年齢層に支持されている。
国外では、インド、東南アジア、ブラジル等を中心に伝道活動や、神学校の教師として活躍している。