強姦容疑で国際指名手配されていたカルト団体「摂理」の教祖・鄭明析(チョン・ミョンソク)容疑者(63)が20日午後、拘束されている中国から韓国へ送還される。韓国のKBSテレビが19日伝えた。
鄭容疑者は昨年5月に北京市内で拘束され、韓国への引渡しに必要となる最高人民法院(最高裁)と中国政府からの承認が今年初めに出されていた。同テレビによると、鄭容疑者は空路で韓国入り、その後検察当局からの取り調べを受けることになる。
「摂理」は鄭容疑者によって80年ごろから始まり、同容疑者による女性信者への性的暴行が99年にテレビで報道されてから問題が表面化した。日本国内の信者は約2千人とされており、昨年1月には千葉県警が同容疑者の側近女性幹部の入管難民法違反(資格外活動)容疑で、千葉市内の同女性幹部宅や関連施設などを家宅捜索した。
鄭容疑者は問題が表面化してくると韓国国外へ逃亡。01年に強姦容疑などで国際刑事警察機構(ICPO)を通じて国際指名手配された。