2014年2月の東京都知事選と同年12月の衆院選に立候補し落選した田母神俊雄・元航空幕僚長(67)の資金管理団体「田母神としおの会」で数千万円の政治資金が使途不明になっている問題で、東京地検特捜部は7日、田母神としおの会事務所や田母神氏の自宅などを家宅捜索し、強制捜査を始めた。NHKなどが伝えた。
NHKによると、田母神としおの会は14年2月の東京都知事選前に設立され、支援者などからの寄付などで約1億3000万円を集めたが、このうち5000万円近くの支出が使途不明となっているという。産経新聞によると、東京都知事選後には約6000万円の残金があったが、衆院選選前には約1000万円に減少していたという。
田母神氏はこの問題を受け15年2月、記者会見を開き、会計責任者だった50代の男性が政治資金を横領し、高級クラブでの遊興費や生活費などに使っていたと発表した。同紙によると、田母神氏はこの男性が約3000万円を流用したとして、警視庁に告訴していた。
しかし、15年12月、東京都知事選の選挙スタッフらが、田母神氏本人や田母神としおの会も横領に関わっていたとして、東京地検特捜部に告発していたという。