スズキは3日、「パレット」「ワゴンR」「アルト ラパン」の他、他社向けに製造した日産「ルークス」、マツダ「AZ−ワゴン」「フレア ワゴン」の計6車種約162万台について、国土交通省にリコールの届け出を提出した。
今回のリコールの不具合は、エアコンのコンプレッサで、コンプレッサオイルの充てん量が不適切なため、エアコン使用時にコンプレッサ内の潤滑が不足することがあり、使用を続けると、コンプレッサ内部が焼き付き、コンプレッサがロックしてしまうというもの。最悪の場合、エンジンの回転数が低下している走行中にエンストする恐れがあるという。
これまでに報告されている不具合の件数は245件で、この不具合による事故は発生していない。リコールでは、コンプレッサを確認し、該当するコンプレッサを搭載する車両にはコンプレッサオイルを補充し、エンジン制御コントローラーを修正プログラムに書換えるという。また、コンプレッサの焼き付きが確認された場合は、コンプレッサを良品と交換するとしている。
このリコールは、13年に提出したリコールと同様の不具合だが、新たな原因が判明したため、改善措置の内容と対象範囲を見直して再度提出したという。
対象となる車両は、スズキ「パレット」(型式:DBA-MK21S、CBA-MK21S)の一部約34万1千台、スズキ「ワゴンR」(型式:DBA-MH23S、CBA-MH23S)の一部約73万8千台、スズキ「アルト ラパン」(型式:DBA-HE22S、CBA-HE22S)の一部約25万7千台。
また、日産「ルークス」(型式:DBA-ML21S、CBA-ML21S)の一部約17万3千台、マツダ「AZ−ワゴン」(型式:DBA-MJ23S、CBA-MJ23S)の一部約10万台、マツダ「フレア ワゴン」(型式:DBA-MM21S、CBA-MM21S)の一部約6千台の、2008年1月〜15年5月に製造された計6車種12型式161万6千台。リコール対象車の車台番号(シリアル番号)などの詳細は、スズキが国土交通省に提出した届け出を参照。
対象となる利用者には、通知のダイレクトメール、またはスズキ販売店などから案内するが、スズキは「お早めに最寄りのスズキ車販売店へご連絡いただき、修理(無料)をお受けいただきますようお願い申し上げます」としている。