【CJC=東京】教皇フランシスコは2月28日、シリアなどからヨーロッパにたどり着いた難民や移民の受け入れを各国が公平に分担すべきだと訴え、シリアでの停戦によって和平に向けた対話が実現することに期待を示した。
教皇は、バチカン(ローマ教皇庁)のサン・ピエトロ広場で行われた日曜日恒例の祈りの集いで、大勢の信者を前に演説、シリアなどからヨーロッパにたどり着いた難民や移民の受け入れについて、「ギリシャなどが寛大な支援を行っている」と指摘した上で、「受け入れは各国が共に行うことで効果的になる。負担は公平に分担すべきだ」と訴えた。
ギリシャに到着した難民や移民の移動ルートになっているヨーロッパの一部の国で、流入を抑える動きが強まっていることに懸念を示したものと見られる。
また教皇は、シリアでアサド政権と反政府勢力の間の停戦が発効したことを歓迎、「このかすかな光が、内戦で苦しむ人々の苦痛を軽減できるよう、全員で祈ろう」と呼び掛けた。