【CJC=東京】教皇ベネディクト十六世は1月30日、香港教区協働司教にジョン・湯漢(トン・ホン)補佐司教(68)を任命した。ジョセフ・陳日君司教が76歳を迎え、引退を申し出ているのに対応したものと見られる。協働司教は、司教座が空位になったとき、直ちに後継司教として、教区司教に着任する。司教の定年は75歳とされている。
湯司教は、中国のカトリック教会に関する専門家。発表された声明で「中国のカトリック教会の様々なグループの間の一致と、関係者の間の建設的な対話」を促進したいと述べ、香港が「中国への教会の橋として不可欠な役割を果たしている」と指摘した。
「中国の教会に宛てた教皇の最近の書簡の指示に従って、全力を注ぐ」として「中国政府が本土の上のカトリック者のために完全な宗教の自由を保証することが私の大きな期待である。それが社会への貢献であり、そしてこの方法で母国が国際的な地位を強化することになる」と言う。
今回の司教任命は、カトリック教会としては香港の中国返還以来、初めてのこと。
湯氏は1939年香港生まれ。66年にパウロ六世によって聖職に叙階された。
教皇庁の発表によると、現在、香港の信者は34万4000人。司祭283人、終身助祭8人、修道会員811人。