北朝鮮当局によって2カ月半以上拘束されていたカナダ在住の人道支援家ジョエル・キム氏が釈放されたことが明らかになった。北朝鮮専門のニュース配信サイト「DailyNK」が28日報じた。
同サイトによれば、キム氏はカナダのエドモントン第一長老教会の牧師。同教会のチョン・デソン牧師が26日、米国政府が公式に運営する国営短波ラジオ放送局ボイス・オブ・アメリカ(VOA)に対して、キム氏の釈放を明らかにした。VOAは在カナダ韓国人キリスト教界の消息筋の話として、キム氏が24日釈放され、現在ソウルに向かっていると伝えている。
同サイトによると、キム氏は97年に北朝鮮の羅津に歯科病院、口腔予防院を開設した後、高麗漢方病院、産婦人科、幼稚園などを設立。北朝鮮の住民のために医療活動をしてきた。
しかし、昨年11月3日頃に北朝鮮の国家安全保衛部に突然逮捕され、その後の調査の過程で、キム氏が北朝鮮政権を批判して、人民を先導して教会を建てようとしたという内容の陳術書が作成されたという。北朝鮮での体制批判は重犯罪にあたる。