日本で99年から始まり、超教派の主要な祈祷会の一つとして数えられる断食祈祷聖会が21日、東京中央教会(東京都新宿区)で開幕した。今年のテーマは「祈りの姿勢を正そう」。日本におけるプロテスタント宣教150周年を来年に迎える中、これまでの祈りの姿勢を振り返りつつ、祈りの姿勢を主に正してもらい、今後新たな力を得て祈っていくことを目指す。
テーマ聖句は、ヘブル人の手紙12章12節の「弱った手と衰えたひざとを、まっすぐにしなさい」で、3日間の日程で行われる。1、2日目は午前10時から午後8時まで行われ、最終日は昼12時半までとなる。1、2日目は両日共に、小牧者出版やオンヌリ教会による「朝の祈りの持ち方」、聖書からメッセージを伝える「バイブル・リーディング」、日本福音キリスト教会連合・本郷台キリスト教会牧師の池田博氏による「祈りのセミナー」、参加費無料で一般公開される「聖会」が行われる。これに加え、1日目には「県別祈祷」、2日目には「伝道団体のための祈り」が行われ、3日目には「日本の教会のために」として石田敏則氏(シオン・キリスト教団・蒲田教会牧師)がメッセージを伝える。
1日目のバイブル・リーディングでは、基督兄弟団・目黒教会牧師の工藤公敏氏がメッセージを取り次いだ。工藤氏は、「私たちも、いっさいの重荷とまつわりつく罪とを捨てて、私たちの前に置かれている競争を忍耐をもって走り続けようではありませんか」(ヘブル12:1)を引用し、信仰がある種の競争であること、またその競争の中で「重荷」と「まつわりつく罪」があることを指摘。「重荷」については、救われた後にもある様々な思い悩みについて自身の経験などから例を挙げ、「まとわりつく罪」については、ジョン・ウェスレーが挙げた「失望」「祈らせられないようにする」「道徳的欠陥」「交わりにおける不和」の4つを挙げて説明した。2日目のバイブル・リーディングでは、山北宣久氏(日本基督教団・聖ヶ丘教会牧師、日本基督教団総会議長)がメッセージを伝える。
夕方に行われる一般公開の「聖会」は、1日目には小川国光氏(東京武蔵野福音自由教会主任牧師、前日本福音同盟理事長)が、2日目には大川従道氏(大和カルバリー・チャペル主任牧師)がメッセージを伝える。
断食祈祷聖会は、キャンパス・クルセード・フォー・クライスト(CCC)創設者、故・ビル・ブライト氏の提唱によって日本で99年から始まった。同実行委員会と全日本宣教祈祷運動が主催し、日本福音同盟(JEA)、伝道団体連絡協議会加盟の諸団体などが協賛している。