立教大学(東京都豊島区)は19日、陸前高田市と岩手大学(岩手県盛岡市)と地域創生・人材育成などの推進に関する相互協力および連携協定を締結した。締結式は、陸前高田市役所(岩手県陸前高田市)で行われた。
関係者約20人が出席して行われた締結式では、陸前高田市の戸羽太市長、岩手大学の岩渕明学長、立教大学の吉岡知哉総長が協定書に調印した。今後は、本協定に基づき、復興と地域創生を担う人材育成を目的とした協議会を立ち上げる予定だ。また、陸前高田市によると、活動拠点として、移転する高田東中学校の現在の校舎を活用することになっており、共同での教育活動やシンポジウの開催などを検討している。
立教大学と陸前高田市は、2003年に「林業体験プログラム」をスタートさせたことを契機に交流が始まった。東日本大震災発生以降も、同市を重点支援地域に指定し、12年に同市と連携・交流協定を締結している。これまでにも学生ボランティアに加え、スポーツ分野での交流プログラム、学部や留学生による復興支援プログラムなど、延べ千人を超える学生が同市を訪問している。一方、岩手大学も震災後、継続的な復興推進活動を行っており、立教大学と連携して同市でさらなる人材育成に力を入れていきたいという。
また、立教大学では、15年10月に発表した中長期ビジョン「RIKKYO VISION 2024」において、「陸前高田サテライトキャンパス」の開設を掲げ、同市との息の長い交流を支える拠点の整備を構想している。岩手大学も15年に文部科学省「地(知)の拠点大学による地方創生推進事業(COC+)」に採択されたことで、同市内に新たに「地域復興創生センター(仮称)」を開設する構想を掲げている。