広島県福山市の介護施設「グループホームかざぐるま」の高齢の入所者にプロレス技の「4の字固め」をかけ虐待したとして、広島県警福山北署は12日、同施設元職員の岡崎正晶容疑者(37)=福山市=を暴行容疑で逮捕した。岡崎容疑者は既に自主退職しており、容疑を認めている。産経新聞などが伝えた。
同紙や読売新聞によると、岡崎容疑者は昨年4月と5月、グループホームかざぐるまの施設内で、認知症の男性入所者(85)にプロレス技の「4の字固め」をかける暴行を加えた疑いが持たれている。男性にけがはなかった。
岡崎容疑者は約5年前からグループホームかざぐるまで勤務しており、昨年4月からは約20人の職員をまとめる管理者となっていた。情報提供があり、福山市が同10月、立ち入り調査を行い発覚。岡崎容疑者は、同11月に自主退職した。
昨年12月の朝日新聞の報道によると、岡崎容疑者はこの他、80代の女性入所者を犬のような名前で呼ぶなどしていた。福山市は昨年12月1日付で、グループホームかざぐるまに対し、半年間の新規入所者受け入れ停止を命じた。
一方、グループホームかざぐるを運営する「リブネット」(福山市)は同月、虐待の事実を確認するのは困難だったとして、刑事告発していた。警察は今後、岡崎容疑者が他の入所者にも虐待を行っていないか調べを進める。