日本バプテスト連盟は25日、「『戦後』70年に関する信仰的声明」を公式サイトで発表した。これは13日に第61回定期総会で「主イエスにある信仰にもとづいて」行った「平和に関する声明」だという。
同声明はまず、「わたしたちは、侵略戦争に協力した罪責を告白し、自らの戦争責任を覚え続け、継承する」として、「時は満ちた。神の国は近づいた。悔い改めて福音を信ぜよ」(マルコ1:14、口語訳)を引用しつつ、「『戦後』70年にあたり、わたしたちは和解の福音を信じ、日本が自らの戦争責任を負い、自らが深く傷つけたアジアの人々との和解を実現していくよう祈り、求め、行動する」などと述べている。
次に、「『戦後』を生きるわたしたちは、平和憲法を守り、安保法制に反対する」として、「わたしたちは、平和のために祈り、発言し、行動する。わたしたちは主イエスにあって平和を創りだす者たちとして立つ」と表明した。
さらに、「わたしたちは神の国の到来を信じ、真の『終戦』『戦後』をめざし、平和をつくりだす主のからだとして歩む」 とし、「日本の『戦後』は真の戦後ではなかった」と述べ、「沖縄と共に真の戦後、終戦を迎える日を目指す」 「沖縄・辺野古における新基地建設に、日米安全保障条約とそれに基づいて締結・運用されている日米地位協定に、沖縄の、そして全ての軍事基地の存続に、反対する」と主張している。
深刻化する「構造的な貧困問題」についても触れ、「貧困はわたしたちの信仰的課題である」とした。また、東日本大震災とそれに続く福島第一原発爆発事故による被害にも言及し、「わたしたちは、被災地を覚え、祈り、支援を続ける。わたしたちはすべての原発の再稼動・新設・輸出に反対し、その廃炉を求める」とも述べている。
その上で、「わたしたちは主イエスの身体として平和を創りだす歩みを続ける」と言明。さらに、「アァメン、主イエスよ、来たりませ。平和の主イエスよ、来たりませ」と祈りの言葉を記し、最後にマルコによる福音書4章30~32節にある、神の国に関するからし種の例えを引用して結んでいる。