英国の日曜紙サンデー・テレグラフが、同国の小学校でクリスマスの伝統行事である「キリスト降誕劇」の上演が減っているという調査結果を発表した。時事通信が4日伝えた。
同紙によれば、原因は移民などの非キリスト教徒の子どもに配慮し、多くの学校が行事の廃止や非宗教的なイベントへ変更しているためだという。
英国では90年代半ばから移民の流入が増加し始め、04年には約34万人が流入し、同年の増加人口28万人を越えている。また、外国人労働者の数も増加しており、同国の外国人労働者数は95年には86万人であったのが、04年には145万人にまで増加している。
同国の人口は1980年には5600万人であったが、06年には6000万人まで増加した。合計特殊出産率は、01年の国勢調査では1.6人と定常状態の2.1人を大きく下回っており、近年増加する移民が同国の人口増加を支えていることになる。
一方、宗教に関しては、01年の国勢調査によれば、国民全体の71パーセントがキリスト教徒で、イスラム教徒が約2.7パーセント、ヒンズー教徒が1パーセントとされている。しかし、キリスト教慈善団体のティアファンドが今年行った調査では、同国の成人キリスト教徒の割合は成人全体の約53パーセントしかなく、約2620万人となっている。