先月15日にバングラディシュ沿岸を直撃した大型サイクロン「シルド」の被害は、AFP通信によると、最終的な死者数が4000人、家を失った人36万人を含め被災者は470万人に上ると推定されている。キリスト教国際援助団体のグッドネーバーズは、先月23日から27日まで緊急支援チームを派遣し、米や雑穀、衣類などを配給した。
支援チームに参加したスタッフの1人は、「被災者ににどのように言葉を掛けたらいいのかわかりませんでした」と被害の大きさを目の当たりにした感想を語る。一方、別のスタッフは、「現在も多くの人が飢えに苦しんでいます。そして今まで一緒だった家族や友達を突然、失った人々がたくさんいます」と、今も苦しい状況にある住民の現状と、サイクロンによってもたらされた物的、心的被害を語る。
AFP通信によれば、バングラディシュ軍は、先月末までに3250人以上の遺体を回収し、880人の行方不明者も死亡したとする最新の統計データを明らかにしている。行方不明者の大半は漁師で、避難したという情報が入っていないため、大変が死亡したと見られている。