正教会の全地総主教であるコンスタンディヌーポリ総主教バルソロメオス1世が、「被造世界のための時」を守る一環として、教会や善意ある人々に、エネルギー資源の乱用の増大に起因する、地球温暖化を増大させ自然環境の持続可能性を脅かしている重大な危険性を思い起こしてもらおうと、あらためてメッセージを送った。世界教会協議会(WCC)が1日、公式サイトで伝えた。
「私たちは、皆さんを人生の真面目さや情熱的な思い、利己的な動機の浄化へと招くものです。それは私たちが、隣人や神の被造世界と調和のうちに住むことができるようにするためです」とバルソロメオス1世は述べた。
1989年から毎年、9月1日から10月4日までは「被造世界のための時」として、被造世界や生態系の正義、そして地球との平和のための祈りを呼び起こす世界的な期間として祝われている。バルソロメオス1世のメッセージは、この期間の始まりという機会を受けてのもの。今年は特に、9月1日を「環境保護のための世界祈願日」とするローマ教皇フランシスコの最近の宣言によって促されている。
「被造世界のための時」は、2008年にWCC中央委員会によって「祈りと行動を通じて被造世界とそれを気遣い、管理するための特別な時を守る」招きとして認められた。
このメッセージでバルソロメオス1世は、「この日、私たちは特に、ご自身の被造世界を喜ばせてくださるよう、いと高き神に求めます。その中での人間の生活が喜びに満ち、実りあるものとなるように。この祈りにはもちろん、人間の生存と地球の持続可能性の両方のために、避けられない自然の気候変動が受忍限度の範囲内で起こり、許されるようにという願いが含まれます」と述べた。
一方、バルソロメオス1世は、「しかしながら私たち人間は、個々の集団であれ、全体としてであれ、まさにこの求めに逆行して振る舞っているのです。なぜなら私たちは、予見不可能で望ましくない変化が気候と環境に起こり、いのちそのものに影響を及ぼすような関わり合いをもって、それらが通常の働きに悪影響を与えるような形で、自然を抑圧しているからです」と付け加えた。