心の傷を負った人々に、癒しのゴスペルを通して生きる希望を見出して欲しいと活動するヒーリング・ゴスペル・ユニット「Prayer」がこのほど、音楽を愛する人々による自殺防止キャンペーン「ライフ・エイド」を立ち上げ、来月７日に参加型のチャリティーコンサートとして「ライフエイド Vol.1 クリスマス・チャリティー・コンサート」を開催する。収容人数１０００人の大ホールで行われ、コンサートに向け様々な協力を呼びかけている。

　日本では年間自殺者が９年連続で３万人を超え、未遂者も含めるとその数は年間３０万人にも上る。コンサート関係者は、「毎日１０００人もの人たちが自殺を図っている計算になります」と、問題の大きさを指摘する。昨年には自殺対策基本法が制定され、自殺防止に向けた本格的な動きが現れつつある。

　「Prayer」はこれまで、自殺を考える人々に生きる希望を持って欲しいと、「あなたは決して独りじゃない」というメッセージを込め、ＣＤ制作やライブ活動を行ってきた。関係者は、「人間は、たった一人の理解者がいれば、生きる希望を失わないと言います」と、自ら命を絶とうと考える人々に、「独りではない」というメッセージを伝える大切さを語る。

　コンサートでは、３０年以上に渡って自殺防止に携わってきた東京自殺防止センターの西原由記子さんが、自殺防止活動の現状と今後の展望について話し、松山福音センター牧師の万代栄嗣氏、サックスプレイヤーの日比野則彦氏がゲスト出演する。この他、「Prayer」の呼びかけで、全国各地のミュージシャンたちが参加し、癒しのゴスペルを奏でる。

　コンサートへの協力は、当日コンサートに出演する「ライフ・エイド・ゴスペラーズ」に加わって共に歌う「歌って参加する」、ボランティア・スタッフとして協力する「行動で参加する」、コンサートを聴きに行く「聴いて参加する」、家族を亡くした子どもたちをコンサートに招待する「チャイルド・チケット・スポンサーになる」の４つの方法がある。詳細は「Prayer」のホームページ（http://prayer.ptu.jp）で確認できる。

　チケットは、前売り券が高校生以下３０００円、大人４０００円、当日券が高校生以下４０００円、大人５０００円、未就学児童は無料。会場は、東京都品川区東大井５‐１８‐１の品川区立総合区民会館「きゅりあん」８階の大ホール。ＪＲ東急線大井町駅から徒歩１分。午後６時開場、同６時半開演。

　「株式会社ジェム・インパクト」の協賛と、自殺対策支援センター「ライフリンク」、国際ビフレンダーズ「東京自殺防止センター」、ＮＰＯ法人「全国精神障がい者地域生活支援センター」、「いじめから子供を守ろう！ネットワーク」の後援で行われる。問合せは、株式会社ジェム・インパクト（電話：０３・３５６１・０２６８、月〜金午前１１時〜午後８時）まで。