世界改革教会連盟(WARC)東北アジア部会第7回総会および第10回神学協議会が26日、東京・千代田区の在日本韓国YMCAで始まった。「東北アジアの多様化した社会における命の豊かさと平和」を主題に、日本、韓国、台湾などアジア各国の代表ら約40人が出席した。28日まで、3日間の日程で行われる。
午後5時からの開会礼拝でWARC東北アジア部会会長の金性済牧師(在日大韓基督教会=KCCJ名古屋教会)は、イエスが弟子たちを連れて山に登り、御姿を変えられたマタイ17章を本文に説教。イエスとモーセとエリヤの3人が語り合った内容は、イスラエルの民の罪の歴史についてではなかったかと説き、「教会がキリストの信仰に生きるなら、歴史を悔い改める、罪の告白の信仰に立たなければキリストの栄光を語ることはできない」と述べた。
また、ペテロはなぜ歴史上の人物であるモーセとエリヤを一目で認識できたのか、それは天上の栄光の中では、地上でのすべてのことが明らかにされるからだとし、来るべき日には人間が隠してきた罪も、「すべてキリストの前で明らかになる」と説いた。
KCCJでは1980年代以来、人権問題として指紋押捺制度に反対してきた。今回の入管法の改定により特別永住者が対象から除外されたことで、在日韓国・朝鮮人に直接関わる問題ではなくなったが金氏は、「自分に関係ないといってどうして隣人の問題に無関心であったかと、キリストに尋ねられる日が来るだろう」と制度反対を今後も強く訴える姿勢を示した。
最後に金氏は、山の上で天の栄光を弟子たちに示されたイエスが、そこにとどまることなくすぐさま山を下り、苦しむ人々の中に行かれたことを強調し、「キリストの栄光を目指して歩む教会ならば、キリストと共に山を下りて、福音を伝え、人々のために運動する」「山の上、教会の中にとどまっていてはいけない」と語った。