【CJC=東京】教皇フランシスコは21日、社会・環境問題を考えるワークショプに参加した。バチカン放送(日本語電子版)が報じた。
バチカン(ローマ教皇庁)のシノドスホールで行われたこの集いは、教皇庁立科学アカデミーおよび社会科学アカデミーが主催したもので、世界の大小70の都市の市長らが「新しい奴隷制」「気候変動」について意見を交換した。
討議では、教皇も参加者の1人として、原稿を用いずにスペイン語で意見を述べた。特に環境保護に触れた教皇は、環境への配慮や態度を考えるとき、単に「グリーン・緑」という言葉のイメージで捉えがちだが、環境問題とはそれ以上のもの、人間を含むトータルなエコロジーの問題でなくてはならない、そういう意味で回勅「ラウダート・シ」は「グリーンな回勅ではなく、社会回勅」であると述べた。
また教皇は、エコロジーに対する認識が欠如したまま、私たち自身の手で地球の環境破壊が進んでいることを知るべきと述べ、バチカンや国々、また国連が立派な演説をすることができても、その意識改革が辺境から中央に向かって起きないならば、その仕事は効果が無いとも指摘した。