教会指導者や政治家ら約100人が集まり、近年深刻化する気候変動問題について話し合う場が13日、北アイルランドの首府ベルファストでもたれた。国連のミレニアム開発目標(MDGs)を達成するよう各国政府に働きかけるキリスト教団体の働きであるミカ・チャレンジが主催する企画で、今年ノーベル平和賞を受賞した「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」の前共同議長であるジョン・ホートン氏らが講演した。
ホートン氏は集会で、参加者らに炭素排出量の削減を訴えかけ、「地球温暖化の影響は、躊躇なく言うが、大量破壊兵器のようなものだ」と発言。世界の平均気温の上昇を摂氏2度以下に可能な限り抑える必要性があるとした。
集会では、緑の党議員のブライアン・ウィルソン氏、クリスチャンを対象とした英国の環境番組「エコ・コングリゲーション」のジョー・ファーフィ氏も講演し、各教会指導者、政治家の環境問題における役割の重要性を強調した。
参加者の一人、キリスト教慈善団体「ティアファンド」のアイルランド現地マネージャーであるティム・マグワン氏は、「世界中の貧しい人々がすでに、気候変動の予想と一致した天候の異変を見ているし、彼らを助けるためにここ北アイルランドの地で我々が実際的なステップを踏まなければいけない」と話した。
一方、同じく集会に参加した北アイルランド福音同盟の国内ディレクターを務めるステファン・ケーブ氏は、「12月にインドネシアのバリで国連気候変動会議が開かれるのを前に、我々地方の政治家、教会指導者がこの問題に真剣に取り組む上で重要であった」と語った。
【お詫び・訂正】11月16日午後6時7分〜11月17日午後9時46分にかけて掲載されていた本記事内で、講演者名を「共同議長であるジョン・ホーストン氏」としていましたが、正しくは「前共同議長であるジョン・ホートン氏」です。お詫びして訂正致します。