【CJC=東京】スウェーデンの首都ストックホルム郊外にアトリエを構えるデザイナーのマリア・スヨディンさん(46)が、シックなデザインの服に最後の仕上げを施している。AFP通信が報じるところでは、実はこの服は意外な顧客のために作られている――女性聖職者たちだ。
スヨディンさんの、女性聖職者向けオーダーメード服は、七分袖やトランペット袖、あるいは凝ったカフスなどをあしらった、控えめさを大事にしながらほどよくフィットする黒のトップスやワンピース。
スヨディンさんは自身のコレクション「カジュアル・プリースト」で、女性聖職者のための普段着を提案している。主なアイテムはトップスやワンピース。祭服は含まれていない。大半のアイテムが黒だが、着る人の位階によっては別の色で作ることもある。
スヨディンさんは2002年、女性の聖職者向けに特化した服がないことを知り、ひらめいたという。
スヨディンさんの最初の顧客が同僚たちに新しいトップスを見せたところ、売れ行きが伸び始めた。まずスウェーデンとノルウェーで知られるようになり、その後、ドイツや英国にも広がった。「最初に作ったトップス『エヴァ』は、今でもベストセラーアイテムです」とスヨディンさん。男性聖職者からも声が掛かるようになり、小規模ながらメンズラインも展開している。