【CJC=東京】アルメニアの首都エレバンで24日、オスマン・トルコ帝国によるアルメニア人迫害犠牲者の追悼式典が開かれた。
同日は、第一次大戦期の1915年に迫害が始まって100年目に当たる。アルメニア政府は「2年間に最大150万人が殺害されたジェノサイド(集団虐殺)だ」と主張しており、「虐殺」とは認めないトルコと歴史認識を巡る対立が続いている。
式典にはロシア、フランス、キプロス、セルビアの4カ国首脳が出席。ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は「われわれは過去の悲劇を回想しつつ、お互いを尊重できるよう学ぶ必要がある」と演説した。
アルメニア正教会は23日、犠牲者を聖人とする「列聖式」を行った。同教会の列聖式は約400年ぶり。
トルコ最大の都市イスタンブールでは24日、アルメニア正教会で初めて追悼式が開かれ、閣僚が出席した。レジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、迫害を「悲しむべき出来事」「痛みを分かち合う」とする声明を送った。ただ大統領は、23日「アルメニアが主張していることは根拠がない」と語り、虐殺との見方を改めて否定している。