【CJC=東京】バチカン(ローマ教皇庁)とイタリア政府は1日、金融や税に関する情報を交換する協定に署名したと発表した。相互に財政を透明化し、脱税などを防ぐ狙い。これにより、バチカンの資産を管理・運用する「宗教事業協会」(バチカン銀行)の顧客情報の提供を、イタリア側が求めることが可能になった。2009年以降の情報が対象となる。
バチカン銀行は、マフィアなどのマネーロンダリング(資金洗浄)や脱税の手段に使われていると批判されてきたが、これまでイタリア当局の手が届かなかった。
教皇フランシスコは着座以来、同銀行に口座を持つのは原則として聖職者や職員、大使館関係者らに限るなど、徹底的な改革に取り組んでいる。