キリスト教の入門プログラム「アルファ・コース」を修了した、1万5千人を超えるケニアの若者たちが、アルファ・コースとコンパッション・インターナショナルに感謝の気持ちを伝えている。
貧困と闘う運動と、子どもたちへの教育プログラムを提供しているコンパッション・インターナショナルは、世界26カ国の教会と提携して活動を行っている。活動の目的は、子どもたちと若者に身体的、霊的、社会的、感情的、知的な発達を含む「全人的」なカリキュラムを提供することだ。
アルファ・コースは、英国のホーリー・トリニティ・ブロンプトン教会で生まれた伝道的キリスト教入門プログラム。キリスト教の基礎に基づいた会話と、食事を囲んでの小グループでの討論からなっている。この入門プログラムは、英国だけではなく、世界160カ国以上で広く用いられている。
ケニアにおけるアルファ・コースとの協力について、コンパッション・インターナショナルは、その報告書で、アルファ・コースの青年向けプログラムによって、若者たちが信仰についての疑問を、助けを受けられる環境で発言できるようになっていると報告している。
コンパッション・インターナショナルのケニア支部責任者ジョエル・マカリア氏は、「この方法は(信仰に関する)疑問に答え、個人の信念と健全な聖書の教えとの対立を解決する試みです。ですから、個々人はみな、自分の信仰と感情に責任を負います」と言う。
ケニアにおけるアルファ・コースとコンパッション・インターナショナルの協力関係は2013年に始まり、14年6月までの1年半の間に、1万5千人を超える若者がこのコースを修了した。報告書によれば、アルファ・コースの導入により弟子訓練と霊的成長のレベルが向上したという。
コンパッション・インターナショナルは、青年向けプログラムの修了者にリーダーシップ教育プログラム(LDP)も提供し、彼らの可能性をさらに広げることを目指している。報告書によると、LDPを履修中の生徒の中で、すでにアルファ・コースを修了している子は、福音についてより深い理解を持ち、より信仰を守ることに自信を持っているという。
コンパッション・インターナショナルは、ケニア国内にある355以上の子どものための発達センターにいる約9万5400人の子どもたちのために活動している。
コンパッション・インターナショナル英国支部のスポークスパーソン、ベカ・レッグ氏は、貧困と闘う行動は「霊的な貧困と闘うことも意味します」と言う。
「現実として、貧困は子どもたちに希望がないことを教えます。誰も気に掛けてくれないし、手を伸ばしてくれないという絶望です」とレッグ氏。「コンパッション・インターナショナルは、その子たちに自分のことを気に留める人がいて、愛され、守られているということを地域教会を通じて確信してもらうために召されています」と話す。
「コンパッション・インターナショナルは、子どもの発達に対し全人的にアプローチします。不可欠な経済的ニーズに対して提供するのと同様に、身体的に、感情的に、精神的に、そして霊的に成長するよう助けます。子どもが、神が与えた可能性の全てに到達するためには、この基盤のどれが欠けてもいけないことを私たちは理解しています」
一方、レッグ氏は、地域教会がこのコースをボランティアとして提供しており、「改宗の強制」は決してないと強調した。「真実は、キリスト教系団体として、若者が彼らを作ってくださった神を知るようになるのを見たいという、深い願いはあるということです」とレッグ氏。「しかし、私たちができること、他の誰もができることは、子どもにイエスを紹介し、その後で従いたいかどうかを自分で決めさせるようにすることだと、私たちは信じています」