『カウンター・カルチャー』(原題:Counter Culture)の著者で牧師のデイビッド・プラット氏は、社会がポルノの利用について顧みない限り、性産業と闘うことは容易いことではないだろうと述べた。
米アラバマ州のメガチャーチの牧師であり、南部バプテスト連盟国際伝道局長であるプラット氏は、著書『カウンター・カルチャー』の中で、もし大学生に性奴隷について尋ねるなら、性奴隷が終わるよう願うと述べるだろうと書いている。しかし、バーナ・リサーチの2008年の調査報告によると、25歳以下の米国人成人は、ベビーブーム時代(第2次世界大戦後〜1960年頃)に生まれた人の2倍もポルノを見る傾向が高かったという。
「誰かがリビングや職場でインターネットやスマートフォンでポルノを見るならば、その人は自分のパソコンやスマートフォンを通して性奴隷のサイクルを構築するのに貢献してしまっているのです」とプラット氏は主張する。
性奴隷への世間の関心の高まりを賞賛する一方、プラット氏は性産業への反対者自身が、自分のプライベートな生活でこの点を顧みることがほとんどないと指摘した。
「ポルノを見れば見るほど、売春によって性的欲求を満たしたいとより強く願うようになるのです。そのため男性も女性も身体的な売春だけでなく、仮想的な売春にさえも加担するようになります。皆さんは、売春を促進するポルノと性産業への要求の高まりの関係がお分かりでしょう」とプラット氏。
しかし、若い成人だけがポルノ中毒に苦しんでいるわけではない。バーナ・リサーチの2008年の調査報告では、おおよそ12%の福音派クリスチャンがポルノを見るという結果が出ている。
性産業は、同性愛や人種差別と同様、クリスチャンが公に声を上げるべき社会問題の一つだとプラット氏は考えている。
「もし、貧困に対して闘うよう命じている福音そのものが結婚を守るようにも命じていないならば、私たちは社会問題に対し、能動的に選択するというオプションを持つことができません。そして、私たちに性産業に反対して闘うよう命じる福音は、同様に性的不道徳の問題を取り扱うよう命じています」
より多くの福音派クリスチャンが性産業との闘いに参加するようになる中、プラット氏は、「性奴隷のような問題を取り扱うのに最も分かりやすい方法の一つは、自分の内面をよく見て、自分が現に性奴隷に加担するようなことをしていないか、問い掛けるところから始めることです。多くの人々にとって、また信仰告白をしているクリスチャンでさえ、これは自身で取り組まなければならない問題なのです」と助言した。