日本国憲法第9条をノーベル平和賞に推薦する署名運動が、隣国韓国でも始まる。18日、ソウルの中区(チュング)プレスセンターで韓国の実行委員会が記者会見を開いた。韓国の中央日報(日本語電子版)や国内各紙が伝えた。
賛同者には韓国の元首相や元国会議長のほか、学者や法曹人、宗教人、文化人ら約50人が名を連ねている。中には、キム・ヒジュン天主教主教会議長及びカン・ウイル済州教区長、キム・チョルボン大韓イエス教長老会(高神)総会長、ファン・ヨンデ韓国基督教長老会総会長、アン・ジェウン牧師など、キリスト教関係者も含まれている。
発表によると、日本国内での憲法9条を守る動きと連帯し、来年度の受賞を目指すという。しかし、ノーベル賞は個人や団体が対象であるため、誰が受け取るかについては改めて検討する方針。
朝日新聞によると、韓国の賛同者らは憲法9条について、「戦争がこれ以上、あってはならないという人類の普遍的な念願が込められた『教科書』だ」と評価する一方、現内閣の「解釈による改憲」で有名無実と化する危機に直面していると指摘している。また、憲法9条が無力化されれば、「朝鮮半島や東アジアの平和も脅かされる」と危機感も示した。
今年の受賞はならなかったが、日本の「憲法9条にノーベル平和賞を」実行委員会は、「この署名は、ノーベル平和賞を授与されるまで継続いたします」とし、署名運動を継続している。韓国の賛同者らは「日本の市民の憲法を守る努力に激励と支持を送りたい。韓日関係を解きほぐす原動力にもなるのではないか」(同紙)と期待を語った。