米調査機関ピュー研究所による新しい調査によると、米国人はオンライン(インターネット上)で熱心に信仰に関わる活動に従事しているという。かなり多くの人が、自身のソーシャルメディアを通して自分の信仰を分かち合うか、他人が分かち合った宗教的な内容を見ている、と調査結果は示した。
3千人以上の成人を対象にしたこの調査によると、週平均で5人に1人の米国人がフェイスブックやツイッターなどを通して、自らの信仰をオンラインで分かち合っているという。
これは、クリスチャン・ロック音楽を聴いている(19%)、宗教的なテレビ番組を観ている(23%)、宗教的なラジオ・トークショーを聴いている(20%)という統計結果と同じような数字である。また、半分よりやや下回る46%の人が、「オンラインを通して宗教的な信仰について誰かしらが分かち合っているのを見た」と答えた。
しかし、オンラインよりも、直接会って信仰を分かち合う傾向がまだ多く、40%の人が「(インターネット上ではない)オフラインという実生活の中で」宗教的な信条について人と分かち合ったことがあるとしている。
この数字は、ピュー研究所による調査で、週に少なくとも1度は礼拝に参加すると答えた35%を少し上回る数字だ。
オンラインで信仰を分かち合うという18歳から29歳の若年層は、50歳以上の人たちの2倍おり、これらの世代におけるテクノロジーとメディア利用の大きさを反映している。
「今回の調査は、テレビ、ラジオ、音楽、インターネットを通しての宗教的な活動は、昔ながらの教会に行くなどの宗教的な活動に参加する代わりとしてではなく、むしろ付加的活動であることを示している」と、ピュー研究所は指摘している。
また、「まれにしか礼拝に出席しないと答えた米国人より、礼拝に頻繁に出席すると答えた人の方が、これらの電子的な宗教活動により従事しているようだ」と分析。さらに、「伝統的にも宗教への参加率が高い白人福音派と、黒人プロテスタントの2つのグループが、米国の他の大きな宗教グループより、より多くオンラインで信仰を分かち合い、宗教的なテレビを観て、宗教的なラジオ・トークショーを聴いている」という結果となった。