『どんなことにもくよくよするな!』(イーグレープ出版)の著者、佐々木満男弁護士のコラムを連載します。ラジオ大阪で現在放送中の人気番組「ささきみつおのドント・ウォリー!」(放送時間:毎週土曜日朝11:45〜、インターネットhttp://vip-hour.jp/で24時間無料配信中)でこれまでに放送された内容を振り返ります。「ミスター・ドント・ウォリー」こと佐々木弁護士が、ユニークな視点から人生のさまざまな問題解決のヒントを語ります。(Amazon:どんなことにもくよくよするな!)
「富は無限、時は有限」。これは私が最近思いついた言葉ですが、あなたはどう思いますか。「時間はいくらでもあるが、お金が足りないんだ」と思っていませんか。マグロがあと数年で食べられなくなるし、石油も数十年後には掘り尽くされてしまう。富は有限ではないか。だが、富が枯渇しても時間は永遠に続いていくではないか。こうも考えられますね。
でも視点を変えて考えてみると、よく耕して適当に肥料を与えれば、土地は無限に作物を生み出してくれます。汚染しないように海の環境を整備すれば、マグロも再び大量に生育するようになるでしょう。養殖して増やすこともできます。日用製品も大量生産によって、いくらでも作り出すことができます。石油がなくなっても、太陽エネルギー、原子力エネルギー、その他の新しいエネルギー源は次々に開発されていきます。富は無限にあるのです。世界で富の不足があるとすれば、その原因は愛と知恵の不足にすぎません。愛が不足しているから、あり余る富を公平に配分できない。知恵が不足しているから、今ある富をもっと増やすことができない。そうではないでしょうか。
これに対して、時間は限られています。一人の人の寿命は長くても100年前後です。幼児の時、青年の時、壮年の時、老年の時と4つに分ければ、それぞれはもっと短い時間です。学校で学ぶ時間、社会で働く時間、結婚して生活する時間、子供を育てる時間…..すべての時は限られています。
「タイム・イズ・マネー」(時は金なり)と言いますね。時間をかけて働けば、それだけお金になります。お金を預けておけば、時間が経った分だけ利子がつきます。株や不動産に上手に投資すれば、時の経過とともにお金が増えます。「タイム・イズ・マネー」というのは、時はお金を生み出すのだから大切に用いるべきだという思想です。
でも本当は、「タイム・イズ・ライフ」(時はいのちなり)ではないでしょうか。私たちのこの世のいのちは限られた時間しかありません。時はいのちと同じだから時を大切に生きなければならないと思います。
「いのち」というこの大切な時をあなたはどう生きますか?
「ああつまらないなぁ」と、だらだら過ごすこともできます。
「ああ、なんてついていないんだ」と、いらいら過ごすこともできます。
「ああ、オレはもうだめだ」と、うつうつと過ごすこともできます。
「うん、きっといいことがある!」と、どきどきして生きることもできます。
「ああ、なんてすばらしいんだ!」と、わくわくして生きるもできます。
「ついに、やったー、本当にすごい!」と、きらきら生きることもできます。
「富は無限、時は有限」です。あなたはどちらを大切にしますか?
佐々木満男(ささき・みつお):国際弁護士。宇宙開発、M&A、特許紛争、独禁法事件などなどさまざまな国際的ビジネスにかかわる法律問題に取り組む。また、顧問会社・顧問団体の役員を兼任する。東京大学法学部卒、モナシュ大学法科大学院卒、法学修士(LL.M)。