【CJC=東京】英国国教会の聖職者1500人に行った調査の結果、約2%が神の存在を信じていないことが分かった。調査はイングランド、スコットランド、ウエールズの聖職者を対象に、国際マーケット調査機関「YouGov」(ユーガブ)が今年8~9月にかけて行ったもの。調査結果は28日に発表された。
調査は、自分の信仰に最も近い記述を選ぶ形式で、回答者の83%という圧倒的多数が「人格的な神が存在する」を選び、さらに3%が「何らかの霊もしくは力が存在している」と答えている。一方、聖職者の16%が神についてはあいまいで、神は人間が作りだしたと考えている人が2%いることも分かった。9%が「神はどのような存在なのかを人間は知ることができない」という選択肢を選んでいる。
高齢の聖職者の方が若手よりも非正統的な信仰を保持している。2011年以後に聖職に任命された人の約9割が神を信じているのに対し、1960年代に聖職になった人は72%にとどまっている。
国教会総会(ゼネラル・シノッド)はこのような見解に対応措置は取らず、聖職者は、教義から逸脱しても制裁を受けることはない。
「インデペンデント」紙は、総会の信徒議員アリソン・ルオフさんが、神を信じないで聖職者であることが理解できないと言ったことを報じている。「聖職者は近ごろでは場当たりのことを説教しているだけだ。もっと良い話が聞けるよう望む」と言う。