信仰をテーマにした映画を制作する映画制作会社ピュア・フリックス・エンターテイメントは、米国で今春公開され、12月には日本でも公開される映画『神は死んだのか(原題:GOD'S NOT DEAD)』の続編を制作する計画を立てている。
ピュア・フリックス・エンターテイメントのCEOであるマイケル・スコット氏は、『神は死んだのか2』を含む多数の映画を計画中で、順次公開予定であることを明かした。
「来年は公開映画がめじろ押しです。来春、遅くとも3月下旬には『Do You Believe?(あなたは信じますか?)』の公開を予定しています。また、来秋か、もしかすると再来年には『神は死んだのか2』をご覧いただけることになると思います」とスコット氏は語った。
米アリゾナ州に拠点を置くピュア・フリックス・エンターテイメントは、『神は死んだのか』の制作前にも25〜30の映画を制作している。これらの映画の多くは劇場で公開されず、DVDとして販売されるか、テレビのみの放送であった。『神は死んだのか』は、同会社にとって2010年にリリースされた『What if』(日本未公開)に続き劇場公開映画としては2作目。
全米で今年3月に公開された後、『神は死んだのか』は世間を驚かせた。制作費が200万ドル(約2億1300万円)という低予算だったにもかかわらず、スコット氏によると、劇場公開した最初の週には920万ドル(約9億8千万円)を売り上げ、全米興行収入第5位を記録。さらに、続く週でも850~900万ドル(9億600万~9億6千万円)を売り上げ、5位を維持しつつ、最終的には全米4位を記録した。
スコット氏は、『神は死んだのか』の制作には「とてつもない道のり」があったと言う。映画の劇場公開前から、予告編がネット上で爆発的に広まり、その視聴者は数百万に上った。「私たちは、予告編が解禁になった週の間は、世界でナンバーワンのフェイスブックページとなりました」とスコット氏。映画の人気は、現代的なクリスチャン・ワーシップ・グループであるニュースボーイズによるヒット曲にも支えられた。
スコット氏はこの経験から、信仰に役立ちかつ家族と楽しめる娯楽を熱望している、大規模な未開の市場があることを学んだという。「人々はそういった内容の映画がないので飢えているし、まだそういった彼らのニーズが応えられていないのです」とスコット氏は言う。
神の存在とキリスト教を弁護するようにと言う無神論者の教授からの挑戦を受ける大学生を描いた『神は死んだのか』を、どのように発展させて続編につなげるのかはまだ明らかにされていない。
『神は死んだのか』では、ハーバード大学で教育を受けたレーシック眼科医であるミン・ワン医師の実話について触れている。学生のとき、ワン医師は無神論者だった。しかしクリスチャンであった同大学のある教授が、彼に神についての話をしたことから人生が変わった。
ピュア・フリックス・エンターテイメントの共同創設者であるデイビッド・A・R・ホワイト氏は、米サイト「the Blaze」で、「初期に寄せられた感想の多くに、『登場人物たちはこれからどこに行き着くのだろう』とか、『この後彼らに何が起こるのだろう』というものがありました。私たちはこれらの意見を全て考慮しています」と語っている。
ピュア・フリックス・エンターテイメントは現在、『Do You Believe?』の撮影をミシガン州で行っている。
『Do You Believe?』は、複数の登場人物によって織りなされるストーリーで構成されている。登場するのは、自身の信仰を問い直し始めた牧師、心的外傷後ストレス障害(PTSD)に苦しむ退役軍人、そして信念と戦うギャングなどで、それぞれが何らかの問題に立たされている。これらの登場人物のそれぞれのストーリーが何らかの形で交差し、「十字架の贖いの力」が明らかになるという内容だ。キャストには、シビル・シェパード、リー・メジャース、テッド・マクギンレイ、そしてUFC王者であるマベリック・ヴォン・ハウグがいる。
『Do You Believe?』の撮影は今月末までに終わる予定。