日本最大級の国際協力イベント「グローバルフェスタ JAPAN 2014」が、4日、5日の両日、東京都千代田区の日比谷公園で開催された。今年は日本が政府開発援助(ODA)を開始して60年を迎えることから、国際協力60周年記念イベントとして例年以上の盛り上がりを見せ、キリスト教主義のNGOなども含め、出展者数は295団体に上った。
今年出展したキリスト教主義の団体は、アジアキリスト教教育基金(ACEF)、アジア学院、グッドネーバーズ・ジャパン、日本カトリック信徒宣教会(JLMM)、日本キリスト教海外医療協力会(JOCS)、日本国際飢餓対策機構(JIFH)、ワールド・ビジョン・ジャパンなど。
アジアの発展途上国の一つであるバングラデシュで、初等教育活動を行っているアジアキリスト教教育基金は、実際に現地に足を運んだことのあるスタッフが、バングラデシュの手工芸品を販売。普段も教会のバザーなどを巡回して販売をしているというが、グローバルフェスタでのブースが最大規模だという。毎年の人気商品である、手作りの「ひつじ」や「やもり」だけでなく、新しく入荷した布製品も店頭に並んだ。
グッドネーバーズ・ジャパンは、現在行っている「古着10tキャンペーン」や、URGENCY NETWORK と MOTHERBOARD が共同で展開しているチャリティーキャンペーン「Ticket To Rise」の紹介を行った。「グッドネーバーズとはどういう意味ですか」などと、興味を持ってブースに来る来場者の質問に答えていた。
日本カトリック信徒宣教会は、東ティモール、カンボジア、モンゴルに信徒宣教者と呼ばれるスタッフを派遣し、現地の教会と連携を取って活動を行っている。ブースでは、活動紹介コーナーだけでなく、専修大学の国際協力サークル「S.I.A」と協力したミサンガ作り体験コーナーも併設。お揃いのTシャツを着た若いスタッフで賑わうブースには、子どもたちがたくさん集まっていた。
日本国際飢餓対策機構のブースも、多くの人で賑わっていたが、スタッフの話によると、特に大学生や中高生などの若い人たちが、海外での支援について話を聞きにやって来たという。
ワールド・ビジョン・ジャパンは、現地で働くスタッフと実際に話ができる場所を設けた。昨年は、25年以上勤務経験のあるスタッフが話をしたというが、非常に好評だったという。
「若い世代の人たちの大きな励ましになったようだ」と話すのは、広報担当のスタッフ。国際協力に関わりたいが将来に不安があるという若者たちに、「NGOで働いても生計が立てられるのだ」と勇気を与えられたという。また、話を聞く側だけでなく、話をするスタッフにとっても、自分の経験を話すことは良い刺激になる。現地での活動では知ることのできない日本の現状を肌で感じることができるとともに、興味を持って話を聞きに来てくれる人が多いと、非常に励まされるという。
グローバルフェスタは、国際協力の参加を促進することを目的に毎年開催されている。来場者は意欲的に各ブースを回っており、出展者も多くの来場者との関わりの中でプロ意識を高め、さらなる活躍が期待される。
一方、今年のグローベルフェスタでは、オープニングセレモニーに人気アイドルグループ「AKB48」のメンバーが登場。出題されたクイズで、世界195カ国中、約150カ国が開発途上国であることを知ると、驚きを隠せない様子だった。ライブコンサートも行われたが、国際協力イベントにちなみ、父親がアメリカ人で英語が非常に堪能という平田梨奈をセンターに、「大声ダイヤモンド」が英語バージョンで披露されるなど、華やかなステージとなった。
また、特別ゲストとしてマサイ族の戦士3人を迎え、「恋するフォーチュンクッキー」でダンスのコラボレーションも。マサイ族の戦士は、「人がたくさん集まっていて、村の祭りみたいだ」と感想を語った。