【CJC=東京】バチカン(ローマ教皇庁)のサンピエトロ広場で28日、高齢者をたたえるイベントが行われ、教皇フランシスコ(77)は社会における高齢者の役割の重要性を強調した。前教皇ベネディクト16世(87=名誉教皇)も出席した。
イベントには数万人の高齢者と孫たちが参加した。教皇は、バチカン内にいる前教皇との共存は「賢明なおじいさんが家にいるようなことだ」と語り、先人の知恵を後世に伝承することの大切さや、高齢者の社会での価値について語った。
ベネディクト16世は2013年2月、約600年ぶりに存命中の退位を行ったが、その後もバチカン内で暮らすことで、教皇権力の二重構想が懸念されていた。
両教皇は時々意見交換するなど円満な関係にあると伝えられる。今回のイベントにも両氏で出席し、“2人の教皇”の良好な関係を示した。