米ニューヨークの国連本部では23日、各国首脳らが参加する国連気候変動サミットが開かれた。サミットを前にした日曜日の21日には、ニューヨーク大聖堂で様々な宗教の指導者らが参加する諸宗教間礼拝が行なわれた。
以下は、世界教会協議会(WCC)の公式サイトに掲載された、カナダのプレズビテリアン・レコード誌の上級記者でオンライン編集長であるコニー・ウオードル氏による礼拝のレポートを、本紙が日本語に訳したもの。
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この礼拝は気候変動に関する行動の呼び掛けの日を締めくくるものとなった。世界教会協議会(WCC)と「平和のための宗教」が主催した諸宗教間首脳会議で、21カ国の宗教指導者たちが世界の政治経済の指導者たちに地球規模の二酸化炭素排出量削減のための合意に向けて働き、変動する気候の影響に対して非常に脆弱な人たちを支援するよう強く求める声明文に署名した。ニューヨークの街路では、何十万人もの人たちがこぞって気候変動に関する行動を呼び掛けて行進した。
大聖堂にこだました彼らの声は、土着宗教やキリスト教、仏教、ユダヤ教、イスラム教、ヒンドゥー教を含む多くの宗教の指導者や長老、運動家たちがそれぞれの視点や信仰の伝統から語ったものだった。彼らは人類に集結と地球の癒やし、そして気候変動という共通の敵との闘い、また各自が責務を担うことを呼び掛けた。これらの呼び掛けは、中央にあるテーブルの上に各自が石片を置くことによって象徴され、気候変動を助長している自らのあり方に取り組むべく具体的に何かをするよう求めた。発題者の多くが希望を呼び掛けた。
「私は自分の長老たちからこの集会で人類に希望があることを示すよう言われました」と、グリーンランドのイヌイット族カラリットの長老であるアンガーンガグ・アンガッコルスアグ氏は語った。しかし、希望は「人間の中の氷の心を溶かす」ことで初めてやってくると彼は語った。「今こそ変革の時なのです」
「今が私たちの時です。今が私たちの時なのです」と、ジョージア州アトランタのプロヴィデンス・ミッショナリー・バプテスト教会名誉牧師であるゲラルド・ダーリー博士は、喝采に沸き満場総立ちとなった参加者に対して叫んだ。「私たちは沈黙しません。私たちは大胆に語り、身を引くことはありません」
「私たちには警戒をする義務があります。ただ目を開けているだけではなく、心を開くことによっても」と、元米国副大統領でノーベル平和賞受賞者のアル・ゴア氏は述べた。「目を覚まし警戒をする時なのです。それが私の誓いです。目を覚まし、警戒をし、他の人たちにも同じようにするよう呼び掛けることです」
この礼拝は、会衆が南アフリカの賛美歌を歌いつつ、木の棒の端につけられ空中に浮かべられた、布で作られた鳥の翼の下で終わりを迎えた。この歌は気候に関する行進という目的のためには適切な選択だった。曲は「Siya hamb'eh kukan yeni kwen kwos(We are Marching in the Light of God / 光の中を進もう)であった。