【CJC=東京】教皇フランシスコは16日、司牧訪問中の韓国ソウルの光化門で、殉教者パウロ・ユン・ジチュン(尹持忠)と123人の列福ミサを行った。約80万人の信者らが会場前の大通りや周辺を埋め尽くした。
バチカン放送(日本語電子版)によると、この日、福者の列に加えられたユン・ジチュンと123人は、18、19世紀の殉教者で、韓国の初期キリスト教共同体の信仰を証しする人々。
ミサの説教で教皇は、これらの殉教者は、キリストをすべての上に置き、信仰において妥協しないことと、信仰生活においては助けを必要とする人々への愛の業が大切であることをわたしたちに思い出させると話した。
韓国におけるキリスト教が、宣教師たちによってではなく、人々の知的好奇心と宗教的真理の追求によって始まり、聖書との出会いが初期のキリスト教徒たちをイエスに向けて開き、それが洗礼へ、さらには完全な秘跡的・教会的信仰生活への願い、宣教活動へと発展していった、その独自の歴史を教皇は回想。特に韓国の教会史の中で信徒が果たした役割の重要さを想起した。