すると彼らはイエスに言った。「私たちは、神のわざを行なうために、何をすべきでしょうか。」イエスは答えて言われた。「あなたがたが、神が遣わした者を信じること、それが神のわざです。」(ヨハネの福音書6章28節〜29節)
今も私たちが信じさえするならば、神の御業は起こります。聖書は、最初のページから最後まで、神は生きて働いておられると語っています。聖書は、神様の存在を証明しようとはしていません。むしろ、聖書は神が生きて働いておられることが前提となっています。
私たちの教会が20数年間続けているインドでのサポートの働きも、現地で中心的な働きをしてくださっている、タンカチャン牧師の教会は成長し、5千人入る大会堂を数年のうちに建てようと計画していますし、30〜40箇所ある村の教会も、貧しい村での迫害の中でも、30人〜100人ほどの人々が礼拝に集っています。孤児院も成果を上げています。そして、今回の野外集会では、会場から1キロ離れた駅では大雨でしたが、なぜかその4日間だけ会場の周辺は雨が降らず、文字通り神の奇跡を見ました。
私たちの心の目を開いて歩みさえするならば私たちの周りにはいつも神の御手の業があるのです。
先週の東京での集会は、大型台風が関東を直撃する中で行なわれました。交通機関が夜には停止しそうでしたので、1人か2人の集会になるかもしれない状況でした。しかし、私たちは神が止められない限り、計画している集会は行ないます。不安な心で会場に着くと、30名もの兄弟姉妹が本当に期待して集まって来られ、感謝しました。
あなたの人生の雨や風、大波や嵐の中においても、神はあなたを必ず守り、助けてくださいます。
インド伝道の中では、イエス・キリストを全く知らない人々、さらにヒンズー教徒の中にも奇跡的な御業が行なわれました。心臓病の痛みから解放され、完全に癒された人々、激しい神経痛から解放され、自由に歩けるようになった人、首の痛みが癒された子、長年のひどい喘息が癒され、深呼吸が10年ぶりにできた人、そして、エイズで体力が弱り、自分の唾でさえ飲み込むことができなかった女性に体力が与えられ、水を普通に飲むことができるようになりました。神の言葉が語られるとき、その言葉を通して、同時にイエス・キリストが触れてくださるのです。
神の業が現われるためには、出発点があります。イエス・キリストは明確に語られました。「あなたがたが、神が遣わした者を信じること、それが神の業である」と。
1.心の中に受け入れる場所があるか
神が遣わした者とはいったい誰のことでしょう。イエス・キリストです。イエスの周りにいた人々は、神の業を見たい体験したいと思いながら、イエス・キリストを受け入れようとはしなかった。批判し裁き拒否していました。
あなたは毎週教会に来、聖書を読み、祈るでしょう。しかし救い主であるイエスの居場所があなたの心の中にありますか。この1週間、生活の中でイエスのことを思い起こしていましたか。それとも、ビジネスや家庭のことで頭がいっぱいになっていましたか。あなたの心の中にイエスの居場所はありましたか。クリスチャンであると言いながら、イエスを無視していませんでしたか。
いつも心の中に、神との接点を、イエスを通して用意していることが大切です。
2.信じ受け入れること
現代人である私たちは、信じることができなくなっています。契約書がなければ信じられない。信じるのではなく、携帯ですぐに声が聞きたい。メールですぐに答がほしい。詐欺に引っかからないためには、信じてはいけない。しかし、信じる心を抑えるだけで、幸せになれますか。いいえ、むしろ私たちは不幸になるのです。
信じることは、納得することや理解することとは違います。それは受け入れることです。親のありがたさを知ることや、プロポーズに応えること。それは契約や条件によるのではありません。信じることの一番の中身は素直に受け入れることです。
イエス・キリストは、「神を遣わした方を信じること」と言われました。救い主であり私たちの命を清め、あがない、罪から救うために、十字架にかかって死んで下さったイエス。神が遣わしたこの方を信じ受け入れることが神の業の始まりであると言われたのです。そのお方には病の癒しがあり、悪霊からの解放があります。そのお方を受け入れさえすれば神の御業が起こり始めるのです。
だから今日、この場所からも、神の癒しの御業は起こり始めます。人間の力や努力、修行では神の御業を引き起こすことはできません。そうではなく、神から遣わされた、イエス・キリストを素直に信じ受け入れ、心の中に事実とするとき、全ての奇跡をもっておられる救い主が共におられ、神の御業が私たちの内側で起こり始めるのです。
今日この場所でも、神の御業は起こります。あなたも今日、癒していただくことができます。
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万代栄嗣(まんだい・えいじ)
松山福音センターの牧師として、全国各地、そして海外へと飛び回る多忙な毎日。そのなかでも宗教を超えた各種講演を積極的に行っている。国内では松山を中心に、福岡、鹿児島、東京、神戸、広島、高松にて主任牧師として活動中。キリスト教界のなかでも、新進気鋭の牧師・伝道者として、注目の的。各種講演会では、牧師としての人間観、ノイローゼのカウンセリングの経験、留学体験などを土台に、真に満足できる生き方の秘訣について、大胆に語り続けている。講演内容も、自己啓発、生きがい論、目標設定、人間関係など、多岐にわたる。
また、自らがリーダー、そしてボーカルを務める『がんばるばんど』の活動を通し、人生に対する前向きで積極的な姿勢を歌によって伝え続け、幅広い年齢層に支持されている。
国外では、インド、東南アジア、ブラジル等を中心に伝道活動や、神学校の教師として活躍している。