【CJC=東京】16日にソウル中心部・光化門広場で行われる天主教(カトリック)殉教者124人の列福式に、韓国伝統衣装の「韓服」をまとった聖母マリア像が登場する。
教会の教皇訪韓準備委員会は5日に記者会見し、列福式は、教皇フランシスコが司式し、廉洙政(ヨム・スジョン)枢機卿(ソウル大司教区長)とバチカン(ローマ教皇庁)国務長官ピエトロ・パロリン枢機卿が共同で執り行うと発表した。
韓国の「聯合ニュース」によると、光化門を背景に高さ1・8メートルの祭壇が設置され、その上に縦1・5メートル、横7メートル、高さ0・9メートルの祭台が置かれる。準備委員会によると、出席者と目を合わせられるよう祭壇を低くしてほしいとの要請が教皇側からあったという。
祭台には韓服を着た聖母マリア像が置かれる。幼いイエス・キリストをこの世に送り出す聖母マリアの姿を形象化したもので、韓国の修道女が製作した。また、式の最中に教皇が座るいすには太極旗(韓国の国旗)に描かれている四卦(乾・坤・坎・離)を彫り込んだ。
教皇は式でラテン語を使用し、信者らは韓国語で答える。教皇の説教はイタリア語で行われ、韓国語に通訳される。当日はソウルと首都圏の地下鉄の運行開始時間が午前4時半に早められる。式が全て終わる午後1時まで、地下鉄は市庁駅、景福宮駅、光化門駅など会場付近の駅には停車しない。
ソウル市は10日、列福式当日の16日には会場周辺で交通規制を実施する、と発表した。また、ソウル市は参加者や見物客の安全のため応急医療所を会場の内外に27カ所設置し、救急車24台と安全要員350人を配置する。ソウル市庁や世宗文化会館、KTビルなど29棟のビルのトイレも開放される。