感謝が脳に与える影響
感謝する心を持つようになると、人の体と心は互いに相乗効果をもたらし、「ウェルビーイング」(健康的な状態)を造るようになる。
精神医学者であり神経科学者でもあるエイメン博士は、考えや感情や行動は、脳の機能に直接影響を与え脳の血液量が変化することを、MRIを通して目で見ることができるかたちで証明した。
すなわち、否定的な考えや感情にとらわれる時、全体的に血液の量が減少するのだが、特に小脳の血液量が大きく減少する。また、右側の左脳皮質活動が一時的に鈍くなるという現象を見られる。さらにその研究結果を通じて、否定的な考えをすると、統合的な働きを司る小脳の機能がほとんど停止してしまうという事実が分かった。
結果として、否定的な考えは、怒り、敵対心、絶望感、心配、不安感、うつのような感情を誘発し、否定的で破壊的な行動を引き起こすが、それとは反対に、感謝する考えや感情を覚えるとき、脳の血液量が大きく増加することが分かった。
このように、エイメン博士は、人が感謝する時、脳の活動が活発になり、全ての部位が最大限の機能を発揮すると強調している。
(「一生感謝365日」、ジョン・クゥアン著、小牧者出版より引用)
ストレスは本当に健康に悪いのか?
人間の身体はストレスを感じると、心拍数が上がり、血管が収縮する。この状態が続くと、心循環系疾患の原因となる。ストレスは、免疫力を低下させるため、「万病の元」ともいわれる。
しかし、ハーバード大学で行われた研究によると、「ストレスを感じるのは良いことだ」と信じている人にとっては、血管が縮まらないし、心拍数も健康な状態である、むしろ喜びや挑戦することへの勇気やワクワクした状態等、気分がポジティブに高揚する際に見られる反応が起きたそうだ。
ストレスを感じると脳下垂体からオキシトシンという神経ホルモンが分泌される。このホルモンは社会的な情動をつかさどり、人間関係を円滑にして親密にする役割を担っている。
大きなストレスを感じたとき、それを自分だけでは抱えきれないため、他の人に助けを求めるようになる。そうすると、お互いの親密な関係が生み出されるのである。
本当は、ストレスも感謝すべきことなのである。
感謝は問題を解決する力
問題が起きることは、ストレスであり、習慣的に嫌な気持ちや後ろ向きな感情を抱いてしまう。不安、恐れ、失望、落胆、怒り、憎しみにとらわれて、否定的で破壊的な行動を引き起こしがちになる。これは人間の罪による弱さであり、そこにサタンが食い込んできて、地獄的な結末をもたらすことが多い。
しかし、問題が起きたことを神に感謝して、これをポジティブに受け止めると、その問題は自分を含めた関係者の益になるから良いことなのだと信じることができる。チャレンジ精神、希望、勇気、愛、喜び、忍耐、達成感、勝利意識を引き起こす。
心身ともに活性化して元気ハツラツになり、そこに信仰により神の力が注がれて、最終的には天国的なすばらしい展開がもたらされていく。
まさに、感謝は問題を解決する力である。
「いつでも、すべてのことについて、私たちの主イエス・キリストの名によって父なる神に感謝しなさい」(エペソ5:20)
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