米国で著名なキリスト教保守派の指導者であったD・ジェームズ・ケネディ氏(コーラルリッジ長老教会牧師)が5日、亡くなった。76歳だった。ケネディ氏は先月26日、同教会のシニア牧師引退を発表したばかりであった。
教会の発表によると、ケネディ氏は同日午前2時15分ころ、妻アン氏と娘キャシディ氏に見守られながら自宅のベッドで息を引き取った。昨年12月に心不全を患って以来、複数の合併症に苦しんでいた。昨年のクリスマス・イブに説教してからは講壇に立つことができない状態が続いた。また今月23日には、ケネディ氏の功績を感謝しての特別礼拝がささげられる予定であった。
米国のフォーカス・オン・ザ・ファミリー創設者で代表を務めるジェームス・D・ドブンソン氏はケネディ氏の死に先立って、「数十年間、信仰、家族、さらにはもっと重要なイエス・キリストの福音を守るという立場に強く立たれていた。全世界のキリスト教徒が、彼のビジョンと指導力によって、彼から多くの恩恵を受けている」と証ししている。
一方、米国の家族研究協議会(FRC)代表を務めるトニー・パーキンス氏はケネディ氏の死を受けて、「ケネディ氏の信仰、家族そして自由を守る上でのその頑健な指導力を称えたい。とりわけ、彼の信仰深い見本となる姿、誠実さ、イエス・キリストの福音に対する揺るがない献身に感謝したい」と述べている。
ケネディ氏は1959年、コーラルリッジ長老教会で牧会を始め、メディアを用いた宣教を目的としたコーラルリッジ宣教会、世界的に活動するエバンジェリカル・イクスプロージョンなどの宣教団体を創設した。
今年5月に亡くなったモラル・マジョリティー(道徳的多数派)創設者のジェリー・ファルウェル氏(トマス・ロード・バプテスト教会牧師)やフォーカス・オン・ザ・ファミリーのドブソン氏には劣るものの、保守派の福音主義者からは全世界に重大な影響を及ぼした第一級の人物として認められている。
ケネディ氏の追悼礼拝は同教会で近日中に行われる予定であるが、詳しい日程はまだ決まっていない。