私の夢は温かい愛があふれる家庭を築くことだった。子どもが生まれたら、自分のような思いは絶対させないと、堅く決心していた。愛があり喜びが満ちる、イエス・キリストを中心とした家庭をいつも思っていた。
主が家を建てるのでなければ、建てる者の働きはむなしい。主が町を守るのでなければ、守る者の見張りはむなしい。あなたがたが早く起きるのも、おそく休むのも、辛苦の糧を食べるのも、それはむなしい。主はその愛する者には、眠っている間に、このように備えてくださる。
見よ。子どもたちは主の賜物、胎の実は報酬である。若い時の子らは、まさに勇士の手にある矢のようだ。
幸いなことよ。矢筒をその矢で満たしている人は。彼らは、門で敵と語る時にも、恥を見ることがない。
(詩篇127編)
高校生の時、初めて教会に行った夜に読んだ聖書のことばを、今でもしっかりと覚えている。それは、「しっかりした妻をだれが見つけることができよう。彼女の値打ちは真珠よりもはるかに尊い。・・・・・・『しっかりしたことをする女は多いけれど、あなたはそのすべてにまさっている。』麗しさはいつわり、美しさはむなしい。しかし、主を恐れる女はほめたたえられる」(箴言31:10、29-30)ということばだった。そして主はその約束を実現してくださった。良き妻との出会いを与えられたことを感謝している。
家のことは全部任せきりして、自由に主のために働けることは、大きな恵みであり祝福である。決して要求しない愛を、彼女はもっている。いつも背後にあって祈り、支えてくれる。
人生は出会いで決まると言うが、良き妻とのめぐり合いもまた、人生を決めていくように思う。
(C)マルコーシュ・パブリケーション
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榮義之(さかえ・よしゆき)
1941年鹿児島県西之表市(種子島)生まれ。生駒聖書学院院長。現在、35年以上続いている朝日放送のラジオ番組「希望の声」(1008khz、毎週水曜日朝4:35放送)、8つの教会の主任牧師、アフリカ・ケニアでの孤児支援など幅広い宣教活動を展開している。
このコラムで紹介する著書『天の虫けら』(マルコーシュ・パブリケーション)は、98年に出版された同師の自叙伝。高校生で洗礼を受けてから世界宣教に至るまでの、自身の信仰の歩みを振り返る。