【CJC=東京】デービッド・キャメロン英首相が英国をキリスト教国だとし、英国人(ブリトン)は「自分たちの立ち位置をキリスト教国であるという自分たちの位置をもっと確認すべきだ」と発言したことをめぐり、賛否両論が飛びかっている。
統計から見ると、英国と言ってもイングランドとウエールスでは、2011年の人口調査では59%がキリスト者とされていた。ただ10年前の2001年には、自分をキリスト者だとした人は72%だった。
キリスト教国ではないとする側は、2011年の数字には120万人の移民キリスト者も含まれていると言う。
英国国教会の霊的最高指導者カンタベリー大主教ジャスティン・ウエルビー氏は、英国がキリスト教国だったのは歴史上だけのこと、と語っている。「私たちの倫理の主要構造、法と正義の執行方法、私たちの社会の価値、といったものは皆、キリスト教によって形作られ、キリスト教を基盤としている」と言う。そのようにキリスト教信仰の上に築かれているなら、英国がキリスト教国であることは明白としながら大主教は、教会に通う市民が減少していることからすれば、英国がキリスト教国ではないことは確かだ、と言う。