500人以上の死者を出したペルー地震で、生存者の救出活動は20日、公式的には打ち切られ、今後は地震によって崩壊した町のがれきの撤去作業や、被災者らの支援活動に焦点が移される。現地は現在寒波が続く冬期であるため、子どもが凍死するなどの被害が出ており、必要物資の供給が急を要する状態にある。
この地震では、約17万6000人以上が住居を失い、公式発表では死者は540人、負傷者は1039人に上っている。しかし、最も被害のひどかったピスコを中心に推定で150人の遺体が依然として倒壊した建物の中に取り残されていると見られている。一部では腐敗が始まっており、町の消毒作業がペルー政府の優先事項となっている。
ペルー・バプテスト連盟の社会活動・家族部門代表のマーガレット・スワイヤーズ氏は、「貧困層の人々が最も被害を受けている。現地へ行った際、援助は彼らのところに届いておらず、彼らは飲料水や食料、シェルターを切望していた」と語った。
現地では交通も大きな影響を受けており、主要道路は通行不可能な状態で、橋も崩壊。スワイヤーズ氏は、「30分で行けるところを5時間かかった」と伝えている。
同氏は、生存者のため、また17日から被害の集中したイカで活動を続けている同連盟の救助チームのために祈りを求めている。「人々は非常に恐れ怖がっている。彼らが、神が今このとき彼らの命を守ってくださることを知るように祈ってください」と強く訴えた。
最新の情報では、地震によって3万5214棟の家屋が倒壊し、その内、被害のひどかったピスコでは1万6000棟の家屋が崩壊。さらに、4053棟の家屋が大きな被害を受けた。