英国国教会で今年、初の女性主教が誕生する可能性が出て来た。
共同通信によると、英国国教会は11日に開催した総会で、女性主教の就任を容認する方針を支持した。これまで、英国国教会の流れをくむ各国の聖公会では米国やカナダ、オーストラリアなどですでに女性の主教を認めている。当初はこの流れに英国国教会は反対していたが、今回総会で支持の方針が出たため、実現すれば歴史的な転換を迎えることになる。
英BBCによると、世界各国の聖公会ではこれまでに計27人の女性主教が認められている。英国国教会では1992年に女性司祭は容認され、1994年に初の女性司祭が誕生している。しかし、各教区のトップを務める主教については2012年の総会で否決されていた。
16世紀にカトリック教会と対立する形で英国で誕生した英国国教会は、同教会が母体となって現在は世界に広がっている聖公会(アングリカン・コミュニオン)の本家的存在。現在も世界各国の聖公会の主導的役割を担っている。
日本では1859年に宣教を開始し、現在は日本聖公会が聖公会(アングリカン・コミュニオン)の一員として存在する。日本国内には約5万8000人の信徒がおり、立教大学や聖路加国際病院などを系列団体として持つ。