日本カトリック司教協議会会長の岡田武夫大司教(東京大司教区)が12日、新年を迎えての談話「『信仰年』を終えて新しい年を迎えるにあたり」を発表した。岡田氏は談話の中で、ローマ教皇フランシスコが昨年まとめた使徒的勧告『福音の喜び』について触れ、「福音の喜びを分かち合っていただきたいと切望しております」と語った。
カトリック教会では、昨年11月24日で前教皇ベネディクト16世が定めた「信仰年」が終了した。「信仰年」を閉じるにあたり、現教皇フランシスコは2012年の世界代表司教会議の提言を受けてまとめた使徒的勧告『福音の喜び』を発表、全世界の信者に力強い励ましと明るい希望を伝えた。
岡田氏は「教皇フランシスコはこの勧告の中で、世界が直面している諸問題に言及しています。教皇は、多くの人々が苦しみ悲しんでいることをよくご存知です。それでもその現実の中で「福音の喜び」を生きるよう、わたしたちに呼びかけ、わたしたちを励ましています」と言い、「福音の喜び」について「福音を信じる喜びです。神の慈しみを信じ、主イエスと出会い、主イエスと共に歩むという喜びであります」と説明している。
「暗い顔をして毎日が四旬節であるような信者ではなく、復活の喜びを生きる信者であってほしい」という教皇フランシスコの言葉を引用し、「どのような言葉で、どのような態度で、どのような行動をもって、人々に福音の喜びを伝えることが出来るでしょうか。これこそ2014年を迎えた日本のカトリック教会の大きな課題であります」としている。