アメリカの人気リアリティ番組『ダック・ダイナスティ』に出演しているフィル・ロバートソンが、同性愛を非難する発言をしたとして出演停止処分となった後、彼を支持するオンラインの嘆願書に25万以上の署名が集まった。
27日朝の時点で、フェイス・ドリブン・コンシューマーというウェブサイトでは、『ダック・ダイナスティ』を放送しているケーブルテレビチャンネルA&Eに当てたロバートソンの出演復帰を求める嘆願書に、25万2千以上の署名が集まっている。
嘆願書には以下のように書かれている。「ロバートソン氏を直ちに『ダック・ダイナスティ』に復帰させ、公式に彼と彼の家族、そして毎年番組を見て、彼を支持し、彼の見解に共感している何百万人の視聴者達に謝罪して下さるよう、貴社に嘆願します。LGBT(同性愛者、両性愛者、性同一障害者)の人々は彼の発言に気分を害されたでしょうが、ロバートソン氏に対する貴社の軽率かつ差別的で不当な扱いは、フェイス・ドリブン・コンシューマーの参加者のみならず一般のアメリカ人に対する侮辱でもあります」
今月上旬、雑誌『GQ』は、1月号に掲載予定のロバートソンのインタビューをオンラインで掲載した。このインタビューでロバートソンは、同性愛を罪と呼び、「道理にかなっていない」行為として非難した。しかし、一方で判断を下すのは彼の仕事ではないとも付け加えている。
「誰が天国かそれとも地獄に行くのか、我々が判断することではない。それは全能の神が決めることだ。我々がすべきことは、ただ人を愛して、イエス様についての福音を伝えることだ。相手が同性愛者だろうと、酔っ払いだろうと、テロリストだろうと同じことだ。後で彼らに裁きを下すのは神なんだ」とロバートソンは言う。
ロバートソンの発言はLGBTの人々から激しい反発を受け、彼らはロバートソンの処分を求めた。最終的にA&Eはロバートソンを一時的に出演停止処分とし、今月上旬声明を出し、会社としての見解はロバートソンとは異なると発表した。「我々は『GQ』に出たフィル・ロバートソンのコメントを呼んで非常に落胆しました。このコメントは彼自身の個人的な信条に基づくもので、『ダック・ダイナスティ』シリーズに反映されているものではありません」というのが、A&Eの立場だ。
ところが、ロバートソンの一時的出演停止処分は、大きな反動を生み、アメリカ人の多くがソーシャルメディアを介したり、オンライン上で、ロバートソンの番組復帰を嘆願している。
ツイッターでは、フェイス・ドリブン・コンシューマーの嘆願書があまりに人気となったので、短期間だが、「IstandwithPhil.com」が間違ってスパム扱いされる事態にもなった。「今晩、IStandWithPhil.com というURLが、スパムの発信源を追跡する外部の組織により誤ってスパム扱いされてしまいました。既にアクセスを回復しました。エラーについては謝罪いたします」とツイッターは今週初め発表した。